2012年、札幌すすきので、とあるロックバンドが誕生した。

Vo.希歩とKey.由良の意気投合から結成されたガールズバンド「ホノオミカ」は、翌2013年3月より本格的に活動をスタート。デモ作成や東京まで進出するツアー、幾度ものメンバーチェンジを経て、バンドとして次第に成長していく。ちなみに、バンド名は平塚らいてうの孫でヌードダンサーとして活動した「炎美可」からとっているそうだ。


札幌時代は、キノコホテル、チャラン・ポ・ランタンなどのサポート・アクトも務め、自主企画も定期的に開催。2016年には東京に進出し、2017年からはギターレスのバンドというスタイルになる。新宿&西永福JAM、渋谷La.mama、UFO CLUB、新宿LOFTなど、都内を中心にライブ活動中で、頭脳警察のOAも務めた。

また、JAMFES2017への出演やワンマンショウ「新宿赤線地帯」の開催などで一気に注目を集め、現在はVo.希歩、Key.由良、Ba.ハセガワスズナにサポートDr.いでかずとを迎える編成で活動している。


そんなホノオミカの最大の個性は、「官能と衝動」をテーマとした、アグレッシブで鮮烈な世界観にある。古き良きロックンロールと歌謡曲のエッセンスを濃く抽出したサウンドにハスキーで艶やかなボーカルが重なる楽曲たちは、エロティックな中にも切なく繊細な感情を感じさせる。

そんなホノオミカの生々しく過激な音楽に、実際に触れていこう。



●騎乗



2018年9月17日にリリースされた、ホノオミカ初の全国流通盤アルバム「THROW AWAY ur VIRGIN」。その収録曲としてMVが公開されたのが、「騎乗」だ。

大胆なタイトルにふさわしく、煽情的なストーリーが描かれるこの曲。ミドルテンポで懐かしさを漂わせるサウンドとVo.希歩のこぶしをきかせたボーカルが、まるで古い大衆ドラマを見ているような色味と空気感を生み出している。

そこで歌われるのは、刹那性と退廃、そして獣のような生存本能を感じさせる「女の物語」だ。表情や息づかいまで伝わってくるような官能美と暴力性は、ただ過激なだけではない、人間そのものをさらけ出す激情を表す。

そんな楽曲の世界観を鮮やかに描き出した、ALi(anttkc)によるMVも必見だ。



●1stアルバム『THROW AWAY ur VIRGIN 』トレーラー



ホノオミカ自身のセルフプロデュースで、レコーディング&Co.プロデューサーに鈴木秋則、マスタリングに中村宗一郎、アートワークに常盤響を迎えて完成された1stアルバム「THROW AWAY ur VIRGIN 」。その全曲を聴いていこう。

アルバムの幕開けを飾るのは、彼女たちの自己紹介になる一曲「ホノオミカノテーマ」だ。ストレートな歌謡ロックナンバーに仕上がっていて、どこかチープでレトロな響きが魅力になっている。

そこから同じく歌謡ロックナンバーである「色仕掛けの夜」が続いてボルテージを高め、3曲目にはどこか近未来的なディスコナンバー「セックスインザスカイ」が並ぶ。続いて軽快なポップナンバー「ワンナイト」が味の濃い清涼剤として響き、バラード調の「悠」が落ち着いた色気を挟む。

リズミカルなダンスビートとコミカルなサウンドが魅力の6曲目「番狂わせ」は、後半戦のスタートとして聴き手のテンションを盛り上げる。続く7曲目「アバズレ」は、ハイスピードな曲展開と過激でインパクトの強い歌詞が魅力で、今回の収録曲の中でも最大級のキラーチューンだ。

そして程よい塩梅のロックナンバー「BOOM BOOM DARLING」を挟んだ後には、アルバムのラストを飾るリード曲「騎乗」がやってくる。最初から最後まで、ホノオミカの世界観を生々しく鮮烈に描き出した珠玉の9曲が並んでいる。



なつかしい歌謡ロックサウンドと過激な歌詞で、強烈な衝撃を与えてくるホノオミカ。その色気につられて近づいて来た者に、容赦なく食らいつくような狂暴で野性的な色気は、一度聴いたら忘れられないインパクトを持っている。

アルバムリリースを経て、今ますます注目が集まっているホノオミカの活躍に、今後も注目だ。


【公式HP】https://artist.aremond.net/mikamikafire/

【Twitter】https://twitter.com/MIKAMIKA_FIRE



【リリース情報】

『THROW AWAY ur VIRGIN』

レーベル:ホノオミカ・レコード/ボルテイジレコード

品番:BQGS-52

定価:¥2.500(+税)

形態:CD+DVD

曲目:

*CD(全9曲)

ホノオミカノテーマ/色仕掛けの夜/セックスインザスカイ/ワンナイト/悠/番狂わせ/アバズレ/BOOM BOOM DARLING/騎乗

*DVD

騎乗PV+コメンタリー


PV+@を収録したDVD付2枚組仕様。アートワークに常盤響、エンジニアに鈴木秋則(元センチメンタルバス)、マスタリングに中村宗一郎、映像監督にはアーバンギャルドでも知られるALiを起用。

2018年11月7日より全国のタワーレコード、ディスクユニオンにて発売。


【イベント情報】

2018年12月14日(金)dues新宿

ディスクユニオン購入者特典リリースパーティ

「ミニライブ&トーク&サイン会」