2023年8月結成の渋谷発バンド、mukeikaku。

j-rockをルーツに持ちつつも、オルタナティブロックやシューゲイザーなども取り込んだオルタナティブな楽曲を展開。
Gt./Vo.まなの優しくも突き抜ける歌声と、やわらかさと鋭さが共存するバンドサウンドが特徴。
メンバー共通で好きなバンドはdownt。他にもきのこ帝国やYonigeなど国内オルタナシーンからの影響を多分に感じられる。

もともとはGt./Vo.まなのソロプロジェクトから始まったこの活動。
高三まで軽音学部で組んでいたバンドが解散したのち、しばらくソロで活動していた際のバンドセットでライブをやる上で、ライブサポートメンバーとしてメンバーが揃っていき、今に至る。
現在は下北・渋谷、新宿でのライブを中心にローカルシーンを盛り上げる活動が注目のバンドだ。



・mukeikaku - dull 【Music Video】



「シンプルだけどダイナミック。今目指している方向性を一番体現できていると思う」と話す1曲『dull』。

その言葉通り、序盤の音はミニマルな空気感をまとっている。


決して音数が多いわけではない。

でもそこには確かに音の厚みや様々な感情が溢れていて、歌声も強くエモーショナルなわけではないのにどこか物語性を感じる。


そんな独特の音像に聴き惚れていると、後半はまさにオルタナティブロックやシューゲイザーの歪み感が増していき、気がつけば音に飲まれている。

ライブで聴けば間違いなく一瞬で空間を支配するのだろうと感じる、吸引力の高い楽曲だ。



・mukeikaku - 仰ぐ



「EggsとYouTubeでのみリリースしていて、ライブでやっている新曲」だと教えてくれた楽曲『仰ぐ』。


サウンド感にはポップなテイストのシューゲイズサウンドの影響を感じるが、メロディーラインは極めてキャッチー。

彼女たちのルーツを確かに自分たちの音に消化しているということがよくわかる1曲なのではないだろうか。


音数をぐっと控えるところと、音の厚みで圧倒するところのコントラストも心地よく、やはりこの楽曲もライブ映えすることは間違いないように思える。

大きなフェスも似合いそうだ。


・mukeikaku - やさしさ 【Music Video】



ずんずんとしたリズムが印象的な1曲『やさしさ』。


サウンド感がオルタナティブで、メロディーラインはキャッチーだというmukeikakuの特徴のようなものは、バラード的といえるテンポの曲においても変わりはない。

むしろゆったりとしたテンポの中でメロディーラインによりしっかりと注目できるという点でいえば、より光っているようにも感じられる。


サウンドとメロディーライン、そして歌があまりにも心地よいので、きっと何回聴いても飽きることはないだろう。




「今年の目標は年内に音源を出す事。この音源で自分たちがどんなバンドなのかを提示していきたい。オルタナティブだけどキャッチーさもあるバンドとしての音像が確立できたら理想」と、今の目標を明かしてくれたmukeikaku。


さらに「大きな目標は海外でライブをすること。アメリカ・イギリスはもちろんのこと、アジアだったら台湾とかタイとか行ってみたいです。実際、国内でライブをしている今も外国人のお客さんが増えてきたので、これをきっかけにどんどん外に向けての発信を増やしていきたいと思っています。国内はもちろん、海外に向けてもアプローチしていくために、MVやSNSでの活動も力を入れていきたいです。」と言葉を続ける。


その音像は国内の音楽シーンだけではなく、海の向こうにも届きうるものであることは間違いない。

この先その名を海外のライブやフェスで耳にすることになる可能性も高いのではないだろうか。
要注目のバンドだ。

【ライブ情報】


●2025.9.22(mon)

CRAZY BLUES pre. “Lot of Echoes”

SHIBUYA LUSH


●2025.9.28(sun)

明暮舎1st作品集記念公演

下北沢近道

 

●2025.10.6(mon)

“Proust”

西永福JAM


● 2025.10.18(sat)

mod presents “in circles” vol.4

柴崎mod