エレクトロやダンスミュージックをベースに、R&B、ソウル、フュージョンなど、様々なジャンルのエッセンスを取り込んだ音楽性で注目を集めるバンド、sui sui duck。

2015年に結成された彼らは、それぞれサポートなどで活動していたメンバー同士による作曲活動からスタートを切り、2016年4月にライブ活動を開始。バンド名はメンバーの使用する機材に「sui」と書かれたアヒルのライトが付いていたことが由来になっているという。

活動から1年を待たず、2016年12月には会場限定の自主制作ミニアルバム『WALK』『RUN』をリリース。2017年7月には初の全国流通盤となるEP「THINK」を発売し、インディーズシーンで一気にその存在感を高めた。

合わせて、RO69JACK for COUNTDOWNJAPAN’16での入賞やSUMMER SONIC 2017、MINAMI WHEEL 2017への出演など、ライブシーンでも着実に実績を重ねてきた。

そんなsui sui duckの楽曲で最も記憶に残るのは、繊細なバランスで流れていく「メロディ」だろう。楽曲はVo.Gt.渋谷がデモの段階でほぼ展開を完成させるそうで、メロディ→コード→歌詞と、「音」の感覚を優先した工程を経て作られているという。そこに各メンバーのセンスとテクニックが加わることで、洗練されたグルーヴとサウンドが成り立ってきた。

その楽曲を実際に聴いて、sui sui duckの世界観に触れていこう。



●fall



2018年10月にデジタルシングルとしてリリースされた「fall」は、sui sui duckの現在の代表曲のひとつだ。

ゆったりとしたビートに乗せて、エモーショナルに響くボーカルのメロディが際立つこの曲。楽曲として生まれたのは2017年ごろだそうで、エレクトロロック色が色濃く表れ、また渋谷が当時ハマっていたというR&Bなどの要素が強く感じられるのも特徴だ。

鮮やかで幻想的なMVも見どころのひとつで、セットなどもDIYで制作されているという。そちらにも注目してみてほしい。



●city



転がり進むような軽快なテンポ感がノリを生み出す「city」では、sui sui duckのキャッチーなメロディセンスをより直接的に体感できる。

エレクトロ、テクノロックの王道を行くサウンドはそんな楽曲の魅力をさらに彩り、強調して、「city」というタイトルにもぴったりの都会的な空気感を演出する。

MVの舞台は「fall」と同じく彼らお手製のスポットで、廃ビルのワンフロアをここまでの空間に仕上げているというから驚きだ。



●webfoot



クリーンギター、ピアノ、うねるベースと細かく刻むドラムなど、よりバンドサウンドの色が強い「webfoot」。繊細でハイセンスなアンサンブルにはファンクやジャズなどの要素も感じられ、sui sui duckの音楽性の幅広さが感じられる。

特に耳に残るのは巧みに全体のグルーヴを操るベースラインで、決して派手なフレーズで見せるのではなく、隙間を縫うようなプレイでサビへの高揚感をつないでいる。

そこに流れるようなボーカルやメロウな上物のサウンド、緩急のついたビートが絡まることで、テクニックとセンスに裏打ちされたエモさが生み出されているキラーチューンだ。


「fall」のリリースを皮切りに「12か月連続配信リリース」を掲げ、現在もその只中にいるsui sui duck。注目度は現在進行形で高まり続けており、これからの邦楽ロックシーンにおいて、独自の立ち位置を確立していくのは間違いないだろう。

2019年3月3日には、自身初となるワンマンライブを北とぴあドームホールで開催するという彼ら。是非足を運んで、その世界観を目撃してほしい。



【公式HP】https://www.suisuiduck.com/

【Twitter】https://twitter.com/suisuiduck



【イベント情報】

2019/3/3北とぴあドームホール 

sui sui duck one-man live

Open18:30 start19:00

チケット adv:2500¥ door:3000¥

https://l-tike.com/search/?lcd=72102