メンバー全員同級生で、高校の軽音部で結成された5人組バンド。それが錯乱前戦だ。

「出れんの!?サマソニ!?」にて3,000組以上の中から選出されたり、りんご音楽祭に出演したりと、これまで大型イベントへの出演も少なくない。さらにはSUPER BEAVERからオファーを受け「Bowline2018」に出演したり、ザ50回転ズのツアーに抜擢されたりと、名だたるバンドからも注目されている。
現在大学3年生という彼らだが、奏でている音楽は若くもアリ、渋くもある。若々しく勢いのあるサウンドを奏でていることは間違いなく、そのサウンドの性質は2000年代ごろのパンクパンドのよう。歪んだギターをかき鳴らし、絞り出すような声で熱唱する。しかしそこで歌われているメロディーはどことなく古き良きフォークソング的。アコースティックギターで弾き語れば一気に雰囲気が変わるような気配を放つ、非常にノスタルジックなメロディーだ。
スタジオも好きでレコーディングも好きという根っからの音楽好きの彼ら。レコーディングされた音源にもライブでの熱狂感はしっかりと収録されている。しかしやはりライブではよりその熱狂度が増す。音源よりさらにアップテンポになり、より魂から絞り出したような声や歌い方で歌い上げる。
丁寧でテクニカルなバンドや楽曲が増えてきている昨今、荒々しく熱狂的な錯乱前戦の注目度がぐんぐん高まっているのも当然といえるだろう。




・錯乱前戦 – カレーライス 




5月より会場限定シングルとしてリリースされた「天国ラジオ/カレーライス」から、カレーライスのMVだ。

かなりアップテンポなBPMで、わずかにカントリー的な要素も交えながら一気に音をかき鳴らす1分強。テンポ感や曲の短さも相まって、勢いの良さは圧倒的だ。ライブで演奏されたら一気にボルテージが上がることは間違いない。
しかしそんな勢い溢れる楽曲でありながら、やはりメロディーは印象的だ。特にサビの「二日目のカレーの匂い 君が好きなら僕も好きだよ」と歌うメロディーは実に牧歌的で頭に残る。楽曲を聞き終えた後でも、そのメロディーはしばらく頭から離れないだろう。



そして今年2020年3月4日に、いよいよ1stフルアルバム「おれは錯乱前戦だ!!」がリリースされる。それに伴い、バンド初のワンマンライブが東京・大阪で開催が決定している。レコ発ライブが興奮の坩堝と化すことは間違いないが、もちろんCDにも注目したい。 

昔はスタジオで肉付けをしていくことが多かったというが、最近ではドラムが歌詞を書いてボーカルが曲をつけるなど、楽曲の作り方も少しずつ変わってきた。
楽曲の勢いそのままに、どんどん注目度を増している錯乱前戦は、間違いなく今チェックしておくべき存在だ。




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