日本のみならずアメリカを中心とした海外にもリスナーが多いバンド、FILL THE VOID。

5人組の前身バンドよりメンバー2名が脱退したことをきっかけにし、2018年に結成。それを機に音楽性も変更し、現スタイルが出来上がっていった。FILL THE VOIDというバンド名には、「~を埋める」という意味が込められている。
改名後しばらくはサポートメンバーを入れての活動が続いていたが、正式にメンバーが加入。以降、よりコミュニケーションをとりやすくなり、確固たる世界観を築いていった。
大まかにジャンルをくくるのであればメタルコア・デスコアというジャンルにはなるのだろうが、一つのジャンルにとらわれることなく、様々なジャンルの音楽を取り入れ、ヘビーで壮大な音を鳴らす。
ライブパフォーマンスにも定評があり、海外のバンドのツアーサポートに抜擢されることも多い。2020年2月にも、オーストラリアはメルボルン出身のメタルコアバンド「Void Of Vision」の来日公演で共演することが決定している。
現在ライブは月に2回程度。より自身の音楽を広めるため、いろいろなところで人の目についてもらえるよう、精力的に活動中だ。




・FILL THE VOID – BEELZEBUL(feat. Hiro of NOCTURNAL BLOODLUST) 




2019年4月27日にリリースされた楽曲。フィーチャリングにヴィジュアル系デスコアバンドとして人気を博しているNOCTURNAL BLOODLUSTのボーカルHiroを抜擢した意欲作だ。 

冒頭、重厚でダークな音の海に一気に引きずり込まれるが、その音の海ではただ暴力的に音が鳴り散らかされているわけではないことに気が付く。重たく響く音の中で、ギターの音が煌めく光のように一瞬そこを照らすのだ。だからおぼれずに、気持ちよく音の中を泳ぐことが出来る。そんな一瞬の音にまで注目して聞いてもらいたい作品だ。
また海の底から響いているような悪魔的なボーカルryomaの声と、どちらかと言えば上から落ちてくるような声の持ち主であるHiroの声が絶妙な対比となっている点にも注目。




・FILL THE VOID – T-8XX 




「ターミネーター2が一番好きで、それをモチーフにして作った」というこの楽曲。重厚な響きを壮大に鳴らすという根本的な部分にはぶれはないが、この楽曲では確かにどことなく機械的な響きを聴かせている。特にギターの音色は金属的で気持ちが良い。シューゲイザー的な側面も感じられるギターの音作りだといえるだろう。 

また中盤からはより直接的な機械音が楽曲の中に混じってくる。壊れたビデオのSEとでもいうべき音が全体を装飾し、楽曲の機械感をより強くする。さらにボーカルにもロボットのようなボイスが乗ってくるなど、アイデアに富んだ作品だといえるだろう。



「アンダーグラウンドなジャンルなのでその中で色を変えつつ、受け取りやすさやノリの良さを目指していきたい」と語る彼ら。ジャンルは変えずに少しずつ変化をつけていき、しっかりとした形にして売り出していきたいとのことだ。 

「サブスクで聴く人が多いけどCDをコレクションしている人もいるから、枚数限定にするなどしてCDは作り続けていきたい」というファン思いの一面もある。実際会場限定でのEPも11月にリリースした。

これからはそんな日本のファンも大切にしつつ、サブスクでリスナーが増えている海外にもどんどん展開していきたいという。そんなワールドワイドな活躍を、しっかりと追いかけていきたい。




【Twitter】 https://twitter.com/FILLTHEVOID_?s=20


【Instagram】 https://www.instagram.com/fillthevoid_japan/


【ライブ情報】 



2020/02/06 (木)@初台WALL

Void of Vision HYPERDAZE Japan Tour 2020



【リリース情報】



Synesthesia EP

1. Prominence
2. BEELZEBUL
3. Collapse
4. T-8XX
¥1000(税込) ※会場限定 各種サブスクリプション配信中