南アフリカ発祥のハウスミュージックGqom(ゴム)。ロンドンにはGQOM OH!というレーベルもあるなど、世界中で注目されているジャンルの音楽だ。xiangyu(シャンユー)は、そんなGqomをベースとしたトライバルなサウンドに特徴があるアーティスト。

元々は現在のマネージャーが服飾の学生だったというxiangyuにデザインフェスタで出会い、声をかけた。声をかけたのは、「ホームセンターにあるもので服を作っていたから」だという。音楽的な面白さももちろんxiangyuの特徴の一つだが、そうした本人のナチュラルなアイディアや面白みがあるからこそ、その魅力は倍増する。
ライブ活動をスタートしたのは2018年9月。その翌月には初めてのデジタルシングル「プーパッポンカリー」をリリース。翌2019年5月には初EPとして「はじめての○○図鑑」を発売。そして2020年1月24日、東アフリカ、タンザニアの高速エレクトロ”シンゲリ“にインスパイアを受けた楽曲「ひじのビリビリ」をデジタルリリースする。

1月24日から2月11日までは渋谷パルコで開催されるZUCCa(ズッカ)による企画展『COLOR NEW PERIOD』にも参加するという。いろいろなクリエイターが展示する中に混じっているというから、シングル同様そちらにも注目だ。




・xiangyu - ひじのビリビリ




東アフリカ、タンザニアの高速エレクトロ「シンゲリ」に日本語を乗せているという点が面白いこの楽曲は、1月24日にリリースされるデジタルシングルとなっている。

「ひじのビリビリ」と、間違いなく日本語の詩を乗せているのに、その部分はアフリカの言語のように聞こえる。「ひじのビリビリ」以外のことをラップ調に乗せているパートにおいても、それは同様。それだけサウンドのもつ力が強いのだということが感じられる曲だ。




・xiangyu - プーパッポンカリー




ビート感の強さが特徴的な、xiangyuの初めてのデジタルシングル「プーパッポンカリー」。歌詞の中にも登場する、プーパッポンカリーはタイの料理だ。しかしサウンド全体に漂っているのはアフリカンなムード。そしてそんなサウンドの中で繰り広げられているのは日本語での歌唱だ。さらに後半に入ってくるオリエンタルな雰囲気の音が鳴らすメロディーはどことなくインド的。いろいろな国の文化がごちゃ混ぜになっているスクランブル感が魅力的な楽曲だといえるだろう。




・xiangyu - Go Mistake




ダンサブルなムードとアフリカンなムードが絶妙なバランスで交じり合う楽曲。決してテンポが早く感じられる楽曲ではないが、ついついノリたくなってしまうところが面白い。
歌われているのは「朝8時、ごみを捨てなきゃ」という誰にでもあるそんなシーン。どこにでもあるわけではない音楽に乗せて、どこでもある情景を歌うというその矛盾感にも面白みが感じられる。
この楽曲でのxiangyuの歌声は、アフリカンな雰囲気がより強い楽曲と比べるとややかわいらしい歌声に聞こえる。楽曲によって歌声の聞こえ方が大きく変わるアーティストだということが分かる楽曲だ。



バックアップをしているのは水曜日のカンパネラチームだが、マネジメントに聞いたところ、これまでのロジックとは別のアイディアでやっていきたいという。その裏には「アーティスト本人の言動や活動の延長線上のプロダクションでないとファンになってもらうのは難しいと思っている」という思いがある。

xiangyuとコムアイは当然別の人間で、特徴や良さも異なる。だから仕掛け方が変わっていくのも当然なのだ。
「人と違う人であること」、「客観的に見て良さを説明しやすいかどうか」を大切にしているというチームにバックアップされて、どんどん個性を際立たせていくxiangyu。今後ますます注目されるようになる可能性は極めて高いだろう。




【Twitter】https://twitter.com/xiangyu_fish?s=20


【リリース情報】



2020/01/24(金)

デジタルシングル「ひじのビリビリ」リリース