現実と非現実のミックスをコンセプトにした音楽プロジェクト、Frasco。

バズツイートを連発するコンポーザー「タカノシンヤ」と、デザインから開発までマルチにこなすボーカル「峰らる」の2名からなる。


峰が、知り合って間もないシンヤに「バンドやろうぜ」と声をかけたことが結成のきっかけ。DAWを触ったことのなかったタカノが作った一曲目に手応えを感じ、2015年5月ごろより共に活動するようになった。坂本龍一のラジオ番組 J-WAVE「RADIO SAKAMOTO」では計3回楽曲が優秀作品に選出。MVが第22回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門審査委員会推薦作品に選出されるなど、その作品への評価は高い。現在までに多くの楽曲提供も行っている。また、Frascoを中心として集まったクリエイティブプロデュースチーム「チームフラスコ」として映像やアパレルなども展開し、活動の幅の広さも特徴的。 

エレクトロにヒップホップにロック。さらにネオソウル、ニューファンク、フレンチハウスなどなんでも聴くというシンヤはどんなジャンルの楽曲にも対応可能。そんな音楽性は楽曲提供だけではなく自身の音楽にも反映されており、様々な音楽を独自に解釈し再構築したような、独自性の高い音を鳴らす。そこに峰らるの抜け感のある歌声が乗ることで、ポップでありながらも音楽性は高く、それでいて心地よく聴けるサウンドに昇華。高く評価されるのもうなづける音を鳴らす2人組だ。




・Viewtiful - Music Video - 




2017年11月にリリースされた2枚目のEP「Viewtiful」のタイトルトラック。MVが第22回文化庁メディア芸術祭エンターテインメント部門審査委員会推薦作品に選出された楽曲だ。 

抜群の浮遊感を持つトラック。≪混ぜる混ぜる混ぜる溶け出す≫≪中々中身入れて欲しい≫というリズミックな響きを持つ歌詞。そして柔らかく抜け感のある峰らるの歌唱。どこをとってもポップで柔らかく、それでいて音楽性の高さも感じられる、Frascoの魅力的なところがたくさん詰まっている楽曲だといえるだろう。

まさに現実と非現実のミックスがミックスされた雰囲気があり、その雰囲気は言うなれば、日常に溶け込む芸術性だ。

また、このMVはチームフラスコにも所属する映像ユニット「yorocine」が制作した作品となっているそうだ。映像にも注目することで違った曲の楽しみ方を発見できるかもしれない。




・Balloon 




比較的に強いビート感に心躍るこの楽曲は、ラップとポエトリーリーディングの間のようなトーンで、テンポよく言葉を響かせる。リズム構造が複雑で展開が豊かな点や、≪青すぎる空とブルーすぎる自分の心≫≪タラタラとダラダラと鰹節を削るように≫といった言葉の掛け合わせ方も面白く、そこにもある種の芸術性が感じられる。 

しかしやはり歌唱には力の抜けた雰囲気も感じられ、抜け感は抜群。芸術性の高さと日常との親和性はこの楽曲においても圧倒的で、そのバランス感覚にどんどんと引き込まれていくだろう。




・Midnight - Music Video - 




こちらもViewtiful同様、チームフラスコに所属する映像ユニット「yorocine」が制作した作品だ。

持ち前の心地よい浮遊感の上で、シティポップにも通じるようなキャッチーさ満点のメロディー・サウンドを鳴らす1曲。とはいえ、どことなくデュエットのような発せられ方をするヴァースのメロディーや、抑えるところと爆発的に音数が増すところがあるというサウンドの緩急など、「おっ」と思うところも多々あり、ただキャッチーで心地よいだけの楽曲ではもちろん終わらない。

歌詞に≪カラフルな夜に包まれ≫という言葉もあり、そのサウンドは極めてカラフルに聞こえる。ネオンのような、きらめくカラフルさを放つ1曲だといえるだろう。夜の街をドライブする時などに聞けば、ぐっと気分を盛り上げてくれるはずだ。



「なるべくいろんな人に作品を知ってもらいたい」と話す彼らは、楽曲制作から、アートワークのデザイン、WEBデザイン、サイト更新、リリース後のPRやSNSマーケティングまで一気通貫で全てインディペンデントに行う。 

「音楽じゃないところでバズって、音楽をやっていることを知ってもらったりすることもあるかもしれない」とさらに幅広い展開にも意欲的。そんなこれからの活動に注目して、追いかけていっていただきたい。


【Frasco HP】

 https://frascotts.com/


【Twitter】

https://twitter.com/FrascoTTS


【YouTube】

https://www.youtube.com/c/FrascoTTS-p


【映像チーム「yorocine」について】

映像ディレクター代田栄介とアートディレクター米村俊によるクリエイターユニット。

楽曲や商品にとって「よろしい」映像を、アイディアを最大化し、アートディレクションの行き届いた演出で可能にする。


【yorocine HP】

https://yorocine.com/