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鳴らした場合 ノスタルジーをおもちゃ箱に詰め込み音楽に変える3人組

鳴らした場合 ノスタルジーをおもちゃ箱に詰め込み音楽に変える3人組

muevo編集部にリクエストが寄せられた「気になるアーティスト」を紹介するmuevo pick up。今回は鳴らした場合の登場です。



「渋さ知らズ」、「三上寛trio」、「日野皓正クインテット」、「鈴木勲OMA SOUND」、「nouon」など、ジャズ界隈を中心に様々なシーンでギターを弾いている「加藤一平」。そんな加藤が率いるバンドが「鳴らした場合」だ。

「鳴らした場合」の音楽を一言で表すのは難しい。また、ジャンル分けするのも非常に難しいバンドだ。フリージャズやアンビエントのような雰囲気もありつつ、ギターのサウンドは実に美しく、ノスタルジックだ。そこに様々な音が付け加えられていくから、キラキラとしたおもちゃ箱のようでありながら、びっくり箱のようでもある。
メンバーは加藤のほかに、エレクトロニクスやオモチャ楽器、カセットテープなどで演奏する「Yuki Kaneko」と、ターンテーブル奏者の「村田直哉」という3名体制だ。3名が扱う楽器・鳴らすものが全く異なるということからも、「鳴らした場合」の特異性は伝わるだろう。
2018年8月1日には、1stアルバム「ふつえぬ」をリリース。録音がスタートしたのは2017年6月と、リリースまでに長めの時間を費やした本作。真夏のリリースにぴったりな、とろけるようなムードの作品となっている。




・鳴らした場合 – ろんて (Ronte)




1stアルバム「ふつえぬ」には収録されていない楽曲「ろんて」。しかし持っているムードは、そんな1stアルバム「ふつえぬ」が放っていたようなムードとリンクする。つまり「うだるような暑さを感じるとある夏休みの1日」といったような様相だ。
自身曰く「ノスタルジックで、可愛くて不気味で謎がある。」「3人の音楽的バックボーンは異なるが、それぞれのメンバーが他の2人を殺さないような曲に仕上がった。」とのことだが、それはまさにいい得て妙だ。ノスタルジックなギターのサウンドを、多少の不気味さを伴って装飾していくが、使われている音一つ一つは可愛らしく、全体的に何とも言えない統一感がある。そんなサウンドはまさに、それぞれのメンバーが他の2人を殺さないようにできていることの証拠だろう。

またそんな「ノスタルジックでありながら、可愛くて不気味で謎がある」雰囲気は、MVからも見て取れる。カルト的人気を誇る天才奇想漫画家「駕籠真太郎」が手掛けた独特のMVも必見だ。




・鳴らした場合 – 19/04/26 鳴らした場合@高崎サンガム




2019年4月26日に「高崎サンガム」にて行われた「鳴らした場合」のライブ映像だ。

冒頭、リバーブがしっかりかけられたギターサウンドに一気に引き込まれ、「鳴らした場合」の音世界の中に精神移入させられる。そしてそこから少しずつ、他のサウンドも存在感を放っていき、ギターのフレーズもノスタルジックさを増す。
色々な音が飛び交うのが「鳴らした場合」の魅力の一つゆえに、目を閉じて聞くのも気持ちが良い。しかし、彼らのライブは、見ても楽しめるものとなっている。素人目には一見何をしているかわからないような動きをするギター以外のパート。しかし少し何かをいじる度に様々な音が世界を装飾し、それがバチッとはまる瞬間がある。いうなれば、何かの科学実験を見ているような気分で楽しめるのだ。それもまた彼らの音楽、そしてライブの魅力の一つだろう。




・鳴らした場合 – ふつえぬ




1stアルバム「ふつえぬ」のプレビューだ。
「ふつえぬ」は全8曲収録のアルバム。当然ながら、アルバムの中でも基本姿勢は変わらない。ノスタルジックで雰囲気の良いメロディーを放つギターと、それをいろいろな味付けで装飾していく二人。そんな基本姿勢を保ちながら、きちんと楽曲として、それぞれ1曲ずつに個性があるのがポイントだ。
ややハードな雰囲気のある楽曲もあれば、特にチル感の強いトリッピーな雰囲気の楽曲があったり、ロボット的なムードが強いサウンドも聴けたりする。だから、基本姿勢は変わらずとも、最後までじっくり楽しめるアルバムとなっていることが分かる。
たとえば夏の暑い日に古民家で一人お酒を飲む時や、扇風機の風を浴びながらただ何もせず外を眺めている時などにピッタリのサウンドトラックといえるだろう。



「鳴らした場合」の音楽は、一聴すると難解な音楽のように聞こえるが、楽しみ方さえ分かればとても美しく、そして気持ちよく聴ける音楽だ。ここから音楽の趣味の幅を広げてみるというのも良いだろう。

「これからも、聴いてくれた方々の心の細胞が、ザワついてくすぐったくなるようなサウンドで、無理のない範囲で長く活動を続けていきたい。」という彼らの活動は、SNSなどでチェックしていこう。




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