劇団四季脚本演出家「梶賀千鶴子」氏のもと、8年間舞台に立っていたという経歴の持ち主だ。その後2007年より、アコースティックユニット「815–ハチイチゴ–」での活動をスタート。その815主体のロックバンド「ロマンティックス」のメンバーとしても活動していた。そんな彼女は、まさにミュージカル生まれロック育ちだといえるだろう。
そんな独特な音楽遍歴は、楽曲にも反映されている。聴いているだけでこちらの感情も引っ張られてしまいそうな、まるでミュージカルのように感情豊かなボーカルを聴かせることもあれば、ロックの影響を感じるようなパワフルで爆発力あるボーカルを聴かせたりすることもあるなど、いろいろなルーツが感じられるサウンド・表現手法を聴かせてくれる。
11年間815として活動し、4枚のアルバムを生み出してきたが、のちに解散。以降はソロとして活動している。ソロとして本気でやっていこうと考えていたのは、2019年11月のワンマンライブからだった。
これまで楽曲は自分に寄り添ったような楽曲を作ってきたというが、これからはいろんな立場の人や物事に添って作っていきたいという彼女。そんな彼女のこれからには、ますます期待が高まる。
・待ってるよ/宇海-UUMI-
深くかけられたリバーブの中で、歌に寄り添うような演奏をするギター。そんなギターの上で、宇海-UUMI-の歌が、優しく穏やかかつ愛らしい歌声で奏でられる。メロディーや全体のサウンド、そして≪かけっこや鬼ごっこ≫≪徒競走にかくれんぼ≫≪洋服が泥んこでまみれた日々≫と歌う歌詞はどこか優しい雰囲気で、郷愁を誘う。
そんな優しい世界の中で伝えられているのは、まさにタイトル通り「待ってるよ」ということだ。≪居場所がないと思ったら/まずはここへ帰っておいで≫という冒頭の歌詞が、それを顕著に表しているといえるだろう。疲れた心に染み入る、ある種の薬のような一曲。聴き終わったら、自分の居場所が見つかったような安心感を覚える人も多いのではないだろうか。
・宇海-UUMI-LIVEダイジェスト
2019年11月20日に町田まほろ座にて行われたワンマンライブのダイジェスト映像。
宇海-UUMI-とピアノの澤近泰輔氏の2人だけというシンプルな構成ながら、冒頭から表現力の高さに圧倒される。
牧歌的なメロディーが特徴的な楽曲「ストライプ」ではハリのあるビブラートを披露。アコースティックギターの弾き語りで歌う「サイレンが走る」では、歌声でサイレンのような音を聴かせる。セリフ入りでミュージカル出身であることを感じさせる「ねぇ、うさぎさん」。と自分の引き出しからいろいろなものを引き出して、様々な楽曲を様々な表現手法でパフォーマンスしていることが見て取れる。
テクニックも表現力も一級品であるということが改めて分かるライブダイジェストだ。
2020年3月27日には、11月20日にワンマンライブが行われた町田まほろ座にて、再びワンマンライブが開催される予定であったがコロナの影響により当日は無観客配信ライブを行う予定となる。新曲を引っ提げての登場となる予定なので、そちらも合わせて注目だ。無観客ライブをご覧になられたい方は下記のURLから彼女のチャンネルへ是非アクセスして欲しい。
【Twitter】https://twitter.com/uumi815?s=20
【Instagram】https://www.instagram.com/uumi815/
【YouTube】https://www.youtube.com/user/uumi815
【815 YouTube映像】https://youtu.be/egfnJgpVD58