2015年に結成されたヒップホップユニット「TENG GANG STARR」のラッパーの一人、なかむらみなみ。
ヒップホップ業界で高い注目を集めていた同ユニットだったが、2019年に惜しまれつつも活動休止に。同年8月、なかむらみなみはソロ名義での1stシングル「Ride」をリリースし、本格的なソロ活動の火ぶたを切った。
なかむらみなみというラッパーは、家族や親族との関係上、ホームレス状態になった過去があるというインパクト満載の経歴やポップでキャッチーなルックスが注目されがちだ。だがソロ活動以降、ラッパーとしてのスキルにおいても評価がどんどん高まっている。特に独特なフロウは評判だ。
実際2020年にはUKファンキーの第一人者とも称される「Roska」のスプリット・シングルにも参加。日本だけではなく海外でもその注目度は高まってきている。
「波乗るなかむらみなみ」というバース通り、今まさに波に乗っている存在だ。
・なかむらみなみ – Ride
2019年8月30日にリリースされたソロ1stシングルである「Ride」。夏の終わりにリリースされた楽曲であるということもあり、コンセプトは「サマーソングかつラブソング」。チルアウトとトラップのはざまで漂うような雰囲気の楽曲だ。
リリック的には、「自身の過去から現在のMCとしてのライフスタイルを詰め込んだような内容になっている」という。≪てか、酒まじこんな高い/コンビニtakeoutお茶割り≫という部分などはとてもリアルだ。
またこの曲では、フック部分にしっかりメロディックなフレーズが取り入れられているのもポイント。愛らしい声の持ち主なので、ラップだけではなく歌のメロディーとも相性が良いということが改めて分かるだろう。
・Roska - Pree Me ft なかむらみなみ
事前公開されたティーザー動画が2日間で再生回数2万回を超えたというこの楽曲。UKファンキーの雄「Roska」にフィーチャリングされた一曲だ。
跳ね感はあるがドープ感もあるという独特な雰囲気の楽曲に合わせて、圧倒的にポップななかむらみなみのラップが舞う。全体の音数があまり多くない分、踊るようなフロウを奏でるなかむらみなみのラップが特に際立っているのが印象的だ。
リリックは「ダルシム」「クレパス」などの固有名詞が登場し、リアルな自分の過去や今を織り交ぜ綴るという、なかむらみなみの特徴ともいえるスタイルで仕上げられている。中でも特に≪ナンパしてありがとう/一人で帰りなゴミ箱≫というバースは、メロディックなフロウも合わせてずっと頭に残ってしまう。まさにパンチラインだといえるだろう。
「これからもライブを中心に活動していくので、ダンスミュージックを楽しんでほしい」という彼女。ステージパフォーマンスにも定評がある彼女だけに、やはりライブで直接体感するというのが一番の楽しみ方だろう。
ライブ情報はTwitterなどでしっかりと発信してくれているので、こまめにチェックし、追いかけていこう。
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