TAKE NO BREAK　ヘビーなのに踊れるサウンドを鳴らす4人組

2017年4月に結成されたロックバンド、TAKE NO BREAK。

メンバーはVo.「淳」、Gt.「シン・マナヒロ」、Ba.「朋」、Dr.「デスヲ」という4名からなる。

TAKE NO BREAKというバンドの音楽を一言で表現するならば、踊れるヘビーロック。バンドサウンドはたとえばSlipknotやKornらを彷彿とさせるようなヘビーで重たいワイルドなサウンド。しかしそれをそのまま鳴らすのではなく、そこにBOOM BOOM SATELLITESらに感じられるようなダンサブルな要素をプラスし、キャッチーで踊れる音楽へと昇華させているのだ。

結成直後の2017年7月に1stシングル「BREAK THE LIMIT」をリリースすると、翌2018年には1stフルアルバム「OREmind」を発売。その後3枚のシングルを発表し、この2020年4月22日、待望のニューアルバム「A.G.A.G」がリリースとなった。よりヘビーでよりキャッチー、そしてギラついたムードのある一作で、株式会社TENGAにしっかりと許可をもらい制作した、男子大盛り上がりのジャケットも評判。

そんなニューアルバム「A.G.A.G」がリリースされたばかりということも相まって、今後ますます注目度が増していくことは間違いない。TAKE NO BREAKはまさに今、注目しておくべきロックバンドだ。

・Sing it MV Short Ver. / TAKE NO BREAK

ニューアルバム「A.G.A.G」の4曲目に収録されている1曲。持ち前のヘビーなサウンドやダンサブルな雰囲気は勿論あるものの、この楽曲にはたっぷりとした浮遊感が漂う。散りばめられた電子音も、ハードなものではありながらどこかふわふわとしている。

そんな浮遊感と重たいサウンド、ダンサブルなサウンドは本来であれば相容れないものだろう。しかしそれをしっかりと融合させ、自分たちらしいサウンドに落とし込んでいるところに、このバンドの音楽的なレベルの高さが感じられる。

それでいて歌のメロディーはキャッチーだという点も、特筆すべきポイント。

・Ultimate Bug MV Short Ver. / TAKE NO BREAK

同じくニューアルバム「A.G.A.G」に収録されているこの曲には、特にダンス要素が強く感じられる。

冒頭から何かが始まりそうな雰囲気満載の電子音が鳴り響き、そこにヘビーな音が一斉に入ってくる。同時にハンドクラップが始まり、それによってダンサブルなムードが一気に加速。そんなイントロにこの楽曲の特徴が凝縮されているといえるだろう。

またこの楽曲は、疾走感も高い。決してそこまでテンポが早い楽曲ではないように思えるが、それでも駆け抜けるような気持ち良さが感じられる。気分を上げたいときに聞けば、きっとそのアルバムタイトル通り、アゲアゲな気分にさせてくれるはずだ。

・TAKE NO BREAK "A.G.A.G" Trailer

ニューアルバム「A.G.A.G」の全曲試聴が出来るトレーラー映像。

1曲目「-SE- TAKE NO BREAK 2」はそのタイトルからも分かるように、自己紹介代わりのSE的な1曲。実質楽曲の始まりといえる2曲目「Ultimate Bug」は先の通りのダンサブルな楽曲。3曲目「dirty_white（album ver）」はメロディーの強いシングル曲。先に見てきた4曲目「Sing it」を挟み、飛び跳ねたくなるようなノリの良さがある5曲目「［S］」。綺麗な歌声を聴かせる6曲目「Bye for now」。ハードさとキャッチーさのバランスが抜群の7曲目「Infinity（album ver）」。ライブ映え間違いなしのコーラスが印象的な8曲目「let it roll」。ミクスチャー感の強い9曲目「Never Leave You（album ver）」。ヘビーでダンサブルな上に限りなくポップな10曲目「A.G.A.G」。そして視界が開けた雰囲気がいっぱいで、美しさすら感じるメロディーが特徴的な11曲目「Organic Heaven」と、傑作揃いのアルバムだ。

彼らのバンド名「TAKE NO BREAK」には、“自分達の好きなことを死ぬまでやる”という意味が込められている。そんな意思通り、自分たちの“好き”を詰め込んだ雰囲気のあるバンドサウンドは、ヘビーロック好きにもダンスロック好きにも刺さったはず。

そのサウンドの性質からしてイメージが沸くかもしれないが、ライブではさらにパンチのあるサウンドを鳴らす。是非ライブにも足を運んでもらいたいバンドの一つだ。

【リリース情報】