2018年3月に始動したバンド、my beautiful slumber。 

Vo./Gt.「佐藤真晴」、Gt.「星衛一輝」、Ba.「中島拓人」からなる3人組。

2018年3月19日の始動ライブと同時に早くも1stシングル「imperfect」をリリースすると、同年7月には1stミニアルバム「natural born outsider」を発売。翌2019年5月にも2ndシングル「2218」、さらにこの2020年4月にもデジタルシングル「underground anthem」を発表するなど、精力的に活動中だ。

感情を歪みに乗せたようなエモーショナルなバンドサウンドと、伸びやかで純度の高い歌声を聴かせるボーカル佐藤の歌声に特徴があり、心を揺さぶる音楽を鳴らす。また、熱量の高いライブパフォーマンスも評価が高い。

硬質なギターロックにポップスやポストロックのアプローチを織り交ぜて自分たちのサウンドに昇華していく彼らの音楽は、インディーロック好きにはもちろん、より幅広い人に愛されるだけの魅力を持っている。




・my beautiful slumber 「あなたに」(Official music video) 




自身曰く「自分たちの新しいイメージとなる楽曲ができあがったので是非聞いてみてください」という1曲。 

サウンドや歌声にはたっぷりと感情が乗っており、バンドサウンドもエモーショナル。力強くありながらセンチメンタルさを存分に帯びた音を各楽器が鳴らしているので、歌詞を聴かないでサウンドだけに集中していてもどこか切ない気持ちになる。ただもちろん、歌詞を聴きながらサウンドも聞き入れた方が、より心揺さぶられることは間違いない。

≪あなたに愛されてきた/僕の光は届いていますか?≫≪景色の向こうで待ってて≫と過去形を交えながら綴るその歌詞は、今はもういなくなってしまった愛する人や家族に対して歌っていることを想起させる。逆に歌詞には、歌詞だけ読んでいても胸が苦しくなってくる切なさがあるのだ。

そんなサウンドと歌詞で織り成す曲なので、バンドサウンドや歌声がエモーショナルになるのは当然。ただ、だからといって嫌な重さがあるわけではない。例えば3分45秒以降のコーラス部分に顕著だが、この楽曲にはシンガロングで壮大、そしてキャッチーな雰囲気が強くある。それゆえに、切なさは切なさでも、ここにあるのは前向きな切なさだといえる。



繊細でありながらも大胆で吸引力の強いサウンドを鳴らす彼ら。各パートそれぞれのスキルもばっちりで、ライブ映えもする。今後より高い注目を浴びて、ロックシーンの最前線で活躍するようになる可能性も十分だ。 

今のうちからしっかりと注目しておけば、後々それを自慢できるようになることもあるだろう。




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