関西を拠点に活動するジャンル不特定6人組バンド、Ochunism(オチュニズム)。

基本的な4ピースバンド編成にエレクトーンとサンプラーマシンを加えた6名で鳴らす音は、デジタル的なサウンドの良さもアナログ的なサウンドの良さも集約。デジタルサウンド好きにもアナログサウンド好きにも両方に響きうる、出地を超えた音だ。

そんな6名で鳴らす音楽はまさに“ジャンル不特定”。ソウルにファンク、ジャズにHIPHOPの要素から、ポップスにガレージロック、James Blake的なポストダブステップ感まで、とにかく区分けなく様々な音楽の要素を取り込む。ジャンルレスなバンドは今の時代増えつつあるが、その中でも彼らは特にジャンルレスな、ポストジャンルレスバンドだといえるだろう。

基本的に曲作りはVo.「なぎと」がガレージバンドを利用して担当することが多いが、ジャムバンドよろしくライブでは演奏を変えることもあるという。歌い方なども変え、「目の前の人に刺さるような、楽しめるような音」を鳴らす。

そんなライブへの評価も高く、2019年11月に開催された学生バンド日本1を決めるイベント「Next Age Music Award2019」では3000人の前で演奏し、グランプリを獲得。

この2020年3月には待望の1stフルアルバム「Gate of Ochunism」をリリース。今注目しておかないと損をする可能性も高い、新時代・新世代の旗手だ。




・Ochunism - rainy【Music Video】 




1stフルアルバム「Gate of Ochunism」に収録されている楽曲「rainy」。 

この楽曲は、彼らのジャンル超越性を強く表している1曲だといえるだろう。ソウルっぽくもありジャズっぽくもあり、ファンク的なベースラインも感じられ、ポストダブステップ感も香る。そして何より、そんなサウンドの中で日本語詞による歌が、それも比較的にポップなメロディーが入っているというのが大きな特徴だ。

サウンドだけ聞けば間違いなく海の向こうのサウンドだが、明らかに日本語で歌われているので、そのギャップに一気に引き付けられる。むしろ英語はカタカナが数語出てくるくらいで、ほぼ無いといって良い。

と、とにかく圧倒的な個性を感じる1曲だが、単純に全体の音が最初から最後までとにかく気持ち良いので、難しいことは抜きにしてただただ音に揺れてもらいたい。




・Ochunism - shinsou【Music Video】 




ブリブリのベースラインに一瞬で引き込まれる、アンダーグラウンドなムードが香るクールな1曲。途中に入ってくるオリエンタルな雰囲気のフレーズ・サウンドも面白く、そんなサウンドの合わせ方に抜群のセンスの良さが感じられる。 

やはりメロディーラインはポップで気持ち良いが、描かれている内容は≪踊りたいなら踊れば良いのに≫≪君以外君はいないのに誰かになりたいみたい≫≪踊れないなら歌っときゃいいのに 君はなぜか無理していつでも作り笑いばかり≫と、ドキッとさせられるもの。

そのギャップにもまた、このバンドの完成度の高さを認識させられる。



それぞれの楽器の演奏力、フレーズ選びのレベルの高さも抜群で、Vo.「なぎと」の抜け感のある歌声も存在感を発揮。そしてほかのバンドではそうそう鳴らすことができない、本当の意味でのジャンルレスな音を鳴らす。そんな隙のないバンドが、Ochunismだ。 

ここ数年日本のバンドシーンでは、世界でも通用するのではないかという音を鳴らすバンドがじわじわと増えてきたように思うが、そこに当てはまる2020年の代表選手が彼らだといっても、まず過言ではないだろう。




【YouTube】 

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【Twitter】

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