生粋のライブバンドで圧倒的な熱量と感動で包み込む唯一無二の空気感と自由さを併せ持つ、メロディックパンクバンド・HOTSQUALL。
1998年に千葉県にて結成され、1999年に初ライブ。アカマ トシノリ(Vo&Ba)、チフネ シンゴ(Vo&Gt)ドウメンヨウヘイ(Dr&Cho)のスリーピースで活動を行っている。
彼らの代表曲2曲と共に、HOTSQUALLについて触れてみたいと思う。
●HOTSQUALL -Laugh at life- 【Official Video】
自身初のフルアルバム『YURIAH』に収録されている『Laugh at life』は、初期の楽曲ともあり、長年愛され続けるHOTSQUALLの代表曲である。
衝動的なビートに、掻き鳴らすノイズギター、疾走感を助長させるベースライン、力強く打ち込まれるドラミングと、王道メロコアナンバーである。
シンプルかつキャッチーなメロディ構成なので、初めて聴くという人でもノリノリで拳を上げられるくらい聴き馴染みも良い。この“親しみやすさ”もHOTSQUALLのグッドポイントである。
爽快なビートに乗せた熱い魂は、着飾ることも威嚇することもなく、リスナーの心と触れたがっているのみ。一糸まとわぬ裸の魂が語りかけることでこそ、本当の意味でリスナーに思いを届けることができるのだ。
そのために、無駄を削ぎ落としたシンプルな曲構成、サウンドを懸け橋として、歌に思いを乗せる。
「人生を笑え」というタイトルの通り、この楽曲では、笑うように楽しみながら人生を生き抜く方法を教えてくれる。
「君は君のやり方でいけ」アカマの力強くエネルギッシュなボーカルが声を張り上げて訴える。自分のやり方で、ありのままの姿で生きていくことこそが、人生を笑うように生きていけるコツなのだと伝えているのだ。
彼らの底知れぬポジティブシンキングを焼き付けた楽曲には、人生を謳歌するためのヒントが詰め込まれている。
髪を振り乱しながら熱く叫ぶボーカルは、“ありのままであること”を訴える歌詞に説得力をもたらす。
だからこそ、彼らの楽曲を聴くと元気がもらえ、エネルギーに満ち溢れる感覚になれるのだ。
●HOTSQUALL 「The Voice」Official Music Video
昨年10月にリリースされた『ALRIGHT!!!』に収録された最近の彼らを知れる一曲がこちら。
ゴリゴリのメロコアナンバーを得意とする印象が強い彼らにとっては新鮮ともとれるポップなメロディが印象的なナンバーだ。
歌をしっかりと聴かせるように、ボーカルは穏やかに歌い上げる。「声を聞いて」そう伝えるかのように、言葉を聞かせる。ストレートな曲展開はそのままに、跳ねるようなリズムを携えて、後半にかけて壮大に、華やかになっていく。
メロコアという概念で一色単にまとめることなく、自らが成長していくなかで大切だと思うことを訴える術を開拓していっているのだ。そのためにどういうアプローチを試みるのか、初リリースから10年以上経った今でも彼らは模索し続け、より良いアプローチを手探りで見つけては、自分のものにしていく。
こういった楽曲のバリエーションの豊富さも、HOTSQUALLのあくなき探究心ゆえの産物であり、彼らの魅力でもある。
しかし、掲げる魂には一切ブレがない。人が人を思うための曲であり、自分にとって正しいものを選んでいくための歌である。本当の声を聞いてほしい理由も、ここに由来するのだ。
自分のための自分の人生に、乾杯!彼らはロックに乗せて、ポジティブな生き方の良さを訴えている。自分が自分であることに意味がある。聴いているあなたも、あなたであることが最も大切なのだ。そう、彼らの音楽が教えてくれる。自分が見えなくなったら、彼らの楽曲を聴くと良い。忘れていた自分に、そして新しい自分に出会うことができるだろう。
10月13日には恒例の自主企画『ONION ROCK AUTUMN SPECIAL 2018』を新宿にて開催するとのこと。豪華なゲストを招き、大ボリュームで届ける彼らの渾身の企画に、ぜひとも足を運んでほしい。彼らの音楽との出会いが、人生を楽しく生き抜くためのきっかけになるかもしれない。
【Twitter】https://twitter.com/xhotsquallx