2019年に活動を開始したバーチャルシンガーソングライター、鷹森ツヅル。
楽曲の作詞作曲を自身で手掛けるのはもちろんのこと、アニメーションや背景といった映像制作も自身で手掛ける。
バーチャルシンガーソングライターとして活動する以前にはイラストレーター兼Live2Dデザイナーとして活動しており、それ以前にはバンドのボーカルも経験。そんな二つのスキルを活かして誕生したのが、バーチャルシンガーソングライター鷹森ツヅルだ。
楽曲の幅は広く、J-POP的な爽やかなポップソングから、エレクトロ要素のあるダンサブルな楽曲、あるいはバンド感の強いロックな楽曲まで様々。
何より大きな特徴は、歌声の中性的なトーン。男性的にも女性的にも聞こえる声質の持ち主で、場合によっては男性性の強いボーカルと女性性の強いボーカルを1曲の中で使い分け、デュエットのようにすることもある。さらにラップもこなせる質の高いボーカルは、鷹森ツヅルの強いオリジナリティにつながっているといえるだろう。
YouTubeでの活動開始から1年程度ながらチャンネル登録者数も1万人を超える、注目のバーチャルシンガーソングライターだ。
・鷹森ツヅルの自己紹介 (的)ソング - Official Video
「懐かしさのあるJPOPをイメージしており、映像にも注目して欲しい」というこの1曲は、そのタイトル通りの自己紹介的な楽曲。
自身のコメント通り、この楽曲には爽やかなJ-POP感が漂っている。たとえばZARDなどが活躍していた90年代ころのカラッとしたポップソングの雰囲気がある。かと思えば2000年代頃のJ-POP meets RAPの時代のサウンドも入ってきたりもする。今20代後半から30代の人はノスタルジックに聴けるだろう。
映像も、ラップパートでサングラスをかけたり、≪自信はちょっぴり≫というフレーズに合わせて照れたりと、細かいこだわりが見て取れる。スタジオを出て、秋冬を超え、大きなステージにたどり着くというストーリーもまた、歌詞や制作の想いとリンクしているように感じられ、見入ってしまう。
・夏空と残響 -Official Video-
疾走感を感じるバンドサウンドで描かれているこの楽曲は「夏の爽やかさと切ないイメージの1曲」だと語ってくれた。
≪焦がれたんだキミに 太陽きらめく空に≫≪駆け抜けるBLUE 風が時間ごと拭い去るような≫という歌詞もサウンドと同様に爽やかに抜けていく。サウンドや歌詞の雰囲気、さらに映像の衣装も相まって、そのままスポーツドリンクや日焼け止めなどのプロモーションに使われていてもなにも違和感がないと感じられる。
またやはり映像のクオリティは素晴らしく、冒頭、ジブリのクレジットのような雰囲気で始まったかと思えば、サビに入ると同時に一気に色がはじけ、目の前に爽快感満載のシーンが広がる。映像も余すところなく堪能してもらいたい楽曲だ。
・FACE // FACE -Official Video-
J-POP感のあるメロディーで描かれている曲ではあるものの、エレクトロ感のあるサウンドで覆われているのが印象的な1曲。しかし「女性と男性の声を使い分けており、2面性も楽しんで欲しい」というコメントからもわかる通り、この楽曲には“2声”で彩られているという大きな特徴がある。
男性ボーカルと女性ボーカルが絡み合うので、前情報一切なしでこの楽曲を聴いた人は、間違いなく男性1人女性1人の2名でボーカルをとっていると思うだろう。別々の歌声でそれぞれラップも披露しているので、余計にそう思うはずだ。しかしもちろん歌っているのは勿論同一人物。そんな、インパクト抜群の1曲。
この2020年については「1周年を迎え、今年は作品をしっかり届けられる1年にしたいです。また年内にも作品のリリースを予定しているので楽しみにしていて欲しいです。」とコメントをくれた。
作品のリリースに伴って、その注目度がさらに高まっていく可能性は高いだろう。今のうちに追いかけておけば、後々鼻高々になれるはずだ。
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