2008年に結成され、2019年12月29日に活動凍結したバンド「R指定」。そんなR指定のベースを務めていた「七星」のソロプロジェクトが、この「gives」だ。

この2020年2月より活動開始。メンバーはBa.「七星」に加えて、Gt.「那緒」、Dr.「伊織」というスリーピース体制。『3ピースで全員歌うものをやっていきたい』という考えのもと、元々別のバンドで活動していた両名をオーディションで選び、結成された。以降、元々の考え通り、3人が主役のバンドとして活動中。

4月6日にはデビューライブが予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で無観客配信ライブに変更。しかし5月20日には1stアルバム「帝王切開」を発売。9月にも1st シングル「ラブソング」をAタイプ・Bタイプで2タイプ同時リリースするなど、この状況下でもしっかりと前進を続けている。




・gives theme song(demo) 




1stアルバム「帝王切開」に収録されている楽曲「Theme song」。 

優しくてどこか切ないメロディーラインに乗せて≪さぁ行こう どうせ一度きりの人生≫≪自分が生きた意味なんて分からない≫≪そんなもん死に際に分かるはずさ≫≪見てろナメんな 死ぬまでやめないから≫と力強い歌詞を歌う1曲。疾走感とロックな鋭利さを併せ持つサウンドも力強く、聴いていると力をもらえるだろう。

ここにあるのはまさに誰かの人生のテーマソング。折れそうになった時、逃げたくなった時、きっとこの楽曲が逃げたくない、折れたくないと思う誰かを奮い立たせてくれるはずだ。




・gives 夢を見ている夢を見る MUSIC VIDEO 




同じく1stアルバム「帝王切開」に収録されている1曲。爽快感の高いロックサウンドと、駆け抜けていくメロディーが心地良い。楽曲を華やかに彩る、かわるがわる歌っていく質感の違うボーカルやコーラスワークも魅力的だ。 

≪遠回りを繰り返す日々≫≪くだらない、くだらないと弱音を吐き続けた≫≪ずっとずっと先に走る影を追いかけてた自分が好きだった≫と歌う歌詞には、弱い心に寄り添いながらも、前を向かせてくれる強さがある。

そんな歌詞やメロディーライン、ボーカル・コーラスワークにはステレオタイプなV系っぽさのようなものはあまり感じられず、普段V系が苦手だという層にまで、広く届いていきそうな1曲だといえる。




・gives ラブソング MUSIC VIDEO 




9月23日にAタイプ「FREE /ラブソング」、Bタイプ「七畳半の片隅で/ラブソング」という2タイプでリリースされたシングルの表題曲。 

この楽曲は、歪んだギターの弾き語りという冒頭にぴったりマッチする、感傷的なメロディーラインが印象的な1曲。どこか合唱曲や青春パンクにも通ずるようなそのメロディーラインにはノスタルジーも感じられ、ぐっとくる。

そんなこの楽曲にある“ラブ”は、恋する気持ちではなく愛だといえる。「新しい生活様式」が叫ばれる昨今の、新しい朝を迎えている子供たちや、もっといえば聴く人一人一人に向けたラブソングであるように感じられるのだ。そしてやはりそこに溢れる愛が、聴く人に光を与えてくれる。



これからの目標について尋ねてみると『コロナと上手く付き合っていかなければならない。どのように伝えていくかを考えながら、今できることをやっていきます』と答えてくれた。 

昔からのファンは勿論、ここから入っていく人でも、きっと彼らの音楽に救われる人は多いだろう。もしかしたら、これまでは食わず嫌いで避けてしまっていた人もいたかもしれない。でもgivesは、食わず嫌いで避けるのはもったいないバンドの一つだということは間違いない。是非ここから、追いかけてみていただきたい。




【HP】 

https://projectgives.shopinfo.jp/


【Twitter】

https://twitter.com/r_shitei_nana


【YouTube】

https://www.youtube.com/channel/UCz6FuM-X6V47HC8w0ekuEuA