群馬県出身の女性シンガーソングライター中山姫李。

19歳の彼女は、若く新鮮な価値観で音楽を紡ぐ。


彼女が初めて大きな話題となったのは2019年に

AbemaTVで放送されていた番組『日村がゆく』での一幕だ。

同番組の人気企画「高校生フォークソングGP 3rdシーズン」にて、

「不満」をテーマに彼女が歌った曲に、一同は感嘆する。(※本記事内でこのあと紹介)


その後、中山のSNSやYouTubeチャンネルは急激に注目され、一気にそのファンを獲得した。

同世代の女子高生などから、共感の声が多く寄せられたのだ。

中山姫李のコンプレックスは時に多大な力となり、音楽へと昇華される。

そんな力を持った中山の独創的であり、個性的の魅力について今日は迫っていきたい。




朝ドラ女優さんごめんなさい/中山姫李(おりじなる~)



2019年9月15日にアップロードされたライブ映像。

FMぐんまが主催する音楽コンテスト「ROCKERS」での一幕だ。


「自分の容姿が嫌いで、同じように感じている人に向けて、

“あなただけじゃないんだよ”と伝えたい」という思いで制作された

という本曲だが、前述の通り非常に話題を呼んだナンバーだ。


シンプルな弾き語りであるが故に、歌詞やメロディが際立ち、

その思いをリスナーの心へダイレクトに届ける。

そして、シンプルな弾き語りであるが故に、楽曲の独創性が映える。


途中で急なテンポチェンジがあり、リスナーは良い意味で

期待を裏切られ、さらに中山の世界の中へ没頭していく。

中山の意図する優しいメッセージとは裏腹な鋭い言葉は、

ある種の爽快感を伴って多くのリスナーの共感を呼んだのだろう。



お酒は嫌い/中山姫李(オリジナル弾き語り)



2019年10月24日にアップロードされたライブ映像。


寂しさを孕んだアルペジオから始まるイントロは、

どこかフォーク全盛期の名曲のような雰囲気を醸し出すが、

途中からフォークにはない斬新でキャッチーな転調を入れてくるなど、

新時代のアーティストの感性がふんだんに詰め込まれた楽曲となっている。


その伴奏から紡がれる言葉は、

どこまでも現代を生きる一女子高生の切なる思いだ。

それは擦れてなく、反発的でなく、

友人を思うどこまでも優しい気持ちで紡がれる。

そんな音楽に多くのリスナーが共感する。


YouTubeのコメント欄には、共感の声や泣いてしまったという声も多数あり、

誰もが抱える心の中の寂しさを代弁するような中山の歌声に聴き入ったことだろう。



かわいい/中山姫李(おりじなる~)【女子高生弾き語り】



2019年9月15日に公開されたライブ映像。


前述の2曲では楽曲について触れてきたが、この映像では改めて

中山姫李の歌唱力や演奏力のポテンシャルを感じられる。

雰囲気で歌ってしまいがちなフレーズの一つ一つを丁寧に歌う姿は、

まさにシンガーとしての実力を感じられる。


楽曲の節目で何度か聴くことのできるロングトーンは好き通り、

時にエッジの効いたしゃがれ声さえも操るなど、

とても20歳前のシンガーソングライターとは思えないスキルだ。


面には出さない経験や練習に裏打ちされたこの技術は、

まさに彼女のなによりの武器になるだろう。




中山姫李というアーティストの音楽に迫ってきたが、総じて言えることは

彼女の音楽的なポテンシャルはどこまでも上が見えないということだ。

社会に反骨するロックな心も、どこか臆病になるような繊細さも、

そしてなにより大事な努力する力も兼ね備えた新時代のシンガーソングライター中山姫李。

彼女の今後に注目だ。



【EGGS】

https://eggs.mu/artist/meri_yuzu/


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