1998年、安岡信一、本多哲郎の二人で福岡にて唄人羽(うたいびとはね)を結成。
俳優、塚本高史への楽曲提供、福岡県糸島市のイメージソング、
新人のプロデュース、楽曲アレンジなど活動の幅は多岐にわたる。
2019年にはベストアルバム『六弦大』をリリースし、
2020年にはそれに伴う全国ツアーを開催する予定だった。
しかしコロナ禍において全公演が延期に。
今なおコロナの影響で従来通りの活動は難しく、
40回を超えるオンラインライブや、
有観客とオンラインを掛け合わせたライブを行なっている。
・唄人羽「BORDER」
2006年にリリースした4枚目のアルバム『be here…』収録曲。
それまではそれぞれに曲や詞を書いていたが、
「二人で、共作でつくってみたい」という思いのもと、共同で作詞作曲。
「実は2004年頃にアルバム制作をしていたが、それを破棄した後に制作した」と話す1曲だ。
「それまでPOPSよりの二人の和気藹々とした雰囲気を出していた。
当時、そこに対しての反発みたいなものがあり、アコースティックでより人間臭さ、
力強さ表現したかった」との言葉通り、この楽曲ではロック色を感じる
アコースティックギターの鳴らし方が印象的。
もちろんそれが反映されているのはアコースティックギターの使い方だけではなく、メロディーラインも然りだ。
キャッチーすぎないディープな雰囲気のメロディーラインは、
≪やさし過ぎてる日々でも僕らは飛ぶことを選ぶ≫と歌う歌詞の重み・深みを引き出している。
・唄人羽 /「Message」2019.12.21 Zepp Fukuoka
2000年頃に制作した、安岡作詞作曲の楽曲『Message』。
2001年リリースのアルバム『花サク』に収録されている。
こちらはそんな同曲の、2019年末の20周年ライブでのパフォーマンス模様だ。
≪君が凍えないように 僕が手をつないであげよう≫
≪泪がこぼれないように 僕が空になって包もう≫と歌うラブソングで、
ファンからの人気曲としても知られる同曲。
美しく繊細で、感情の乗ったサビ前からサビにかけてのメロディーラインは極上の仕上がりだ。
質感の異なる歌声の織り交ざり方や、メロディー展開、
さらに後半のアコースティックギターを叩く場面はドンドンという振動が身体に響く、
会場でしか体感できないライブならではのものだそうだ。
・唄人羽 /「雨上がりの空」2019.12.21 Zepp Fukuoka
同じく2019年末の20周年ライブより、2016年にリリースされたアルバム『響き愛』、
さらに20周年ベストアルバム『六弦大』にも収録されている楽曲『雨上がりの空』。
爽やかなメロディーラインと、軽快なギターサウンド、
そして柔らかなコーラスが光るボーカルによって描かれる1曲だ。
しかし歌われている内容は爽やかなものではなく、
≪何度も何度も立ち上がり 傷つきもう駄目だとしても
希望なんて浮ついたことなんかじゃなくて 人知れず流した涙声で
死んでも自分には負けねぇって これの繰り返しだろう?≫
という自分を、そして誰かを、泥臭く鼓舞するもの。
その真っ直ぐな言葉が、負けん気を立ち上がらせてくれる。
これはきっと、長い年月活動を続けてきた彼らが歌うからこそ、響くものだろう。
そんな大人の熱さのようなものを、是非感じていただきたい。
「これからも自分たちのペースでずっと継続して音楽活動をしていきたい」
と、ファンにとってうれしい言葉もくれた。
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