長崎県出身のシンガーソングライター、村上想楽(むらかみそら)。
幼少時代よりピアノ、小学生の頃にはボイトレ・ダンス・ウォーキングなどのレッスンを受け、
中学2年生からギター・ドラムを始める。
中学2~3年生の頃にはソニーミュージックエンタテイメントのSDグループ特待生、
高校1~3年生の頃にはスターダストに所属しアコギガールの活動に参加。
大学1年から現在のクラウドナインに所属し国立大学に通いながら、
オリジナル楽曲のリリースやLIVE活動、さらにYouTubeに弾き語りcoverも配信している。
・スプリット / 村上想楽【オリジナル】
これまでは、“終わった恋愛”をテーマにすることが多かった彼女。
この楽曲『スプリット』は、≪1コ前と1コ先の車の信号が同時に赤になる時 ここが青になるんだよ
あいつが見つけた法則 確かめたことなかったな≫と、信号待ちの一瞬と感情の変化をうまくリンクさせた楽曲だ。
信号待ちというどこにでもあるようなシーン、誰でも経験するようなシーンに、
ここまで感情とストーリーを乗せてドラマチックに映し出せるのかと、驚かされる。
サウンド的には明るめの楽曲になっているというのも特筆すべき点だろう。
内容的には切なさも香る内容を描いているが、音が明るめなので、その内容を物語としてスッと受け取ることが出来る。
まるでぐっとくる短編漫画のような後味を持つ1曲だ。
・懐かしい話 (acoustic ver.)
キレの良いアルペジオが光る楽曲『懐かしい話 (acoustic ver.)』。
感情の乗った歌声が彼女の魅力であることは間違いないが、
こうしたアコースティックギターの演奏技術や音の入れ方というのも一つの魅力だといえるだろう。
アルペジオで描くところとガッと弾くところで抑揚があるので、
アコースティックギター弾き語りでありながら音に立体感があり、
音の寂しさを全く感じさせない構成になっている。
また、没入できるストーリーを実にリアルな描写で描いているとういのもポイント。
≪これ名盤だねって2人で聴いたアルバム 私じゃない誰かに話す日が来なければいい≫
と歌うそのリアルな心情に、共鳴する人も多いのではないだろうか。
・紫苑 / 村上想楽 【オリジナル】
「亡くなってしまった祖父に向けて歌った」という楽曲『紫苑』。
そんな背景もあり、MVは助手席のおじいちゃん目線で描かれている。
≪視線が近くなるほどに聞いた 手を繋いで歩いた道を こんなだったのにねって また笑ってよ≫
≪お菓子作りの甘い匂いに 何してるの?って途中で ひとくち欲しそうにまた見に来てよ≫
と、やはりそのシーンが目に浮かぶようなリアルな描写を交えながら、想いを綴っていく。
そんな想いはもちろん歌声にもたっぷりと込められているので、
聴いているうちに自然と自分にとっての“君”を浮かべてしまう。
そして、ぐっとくる。
「今まではアコギ演奏だけで楽曲制作をしていたが、次にリリースを予定している楽曲では
バンドアレンジを加えており、新しい村上想楽をお見せできるのではないかと思っています」と話す彼女。
圧倒的にリアルな描写力を持つ彼女が、さらに表現手法を広げていくとなれば、
よりそのストーリー・世界観の中に没入でき、ますますぐっとくることは間違いない。
是非、次のリリースも楽しみに待っていていただきたい。