自在な歌声で魅せる個人勢バーチャルシンガー、Polaris Nox。

「空から舞い降りた北極星」の彼女は、北の果てに住んでいたが、最近日本に移住してVsingerとして活動。「心を照らす、 透明な魂の歌声を。」をテーマに、悠久の時を超えた星の歌声を以て聴き手を魅了してきた。

活動は歌枠配信と歌ってみたカバー、そしてオリジナル曲のMV公開がメインで、透明感と芯の強さを併せ持ったクールな歌唱で幅広いジャンルの楽曲を歌い上げている。一方で、配信ではマイペースで天然なトークも見せており、愛嬌のあるキャラや歌唱とのギャップも魅力のポイントとなっている。

自身5曲目のオリジナル曲で、現時点での最新楽曲である「SUISOU SEEK TWILIGHT」は、タイトなビートと透明感のあるサウンドが特徴のデジタルポップナンバー。

どこかひんやりとした低体温な雰囲気の中で、テクニカルで目まぐるしい音像が展開されている。そんな中で軽快なメロディが響き、ストーリーと情景が広がる詞世界が合わさることで、遊び心と中毒性のある一曲に仕上がっている。

歌詞の中には今までのオリジナル曲の歌詞のワードを入れたりと、ユーモアも見せたという彼女。MVもこれまでのオリジナルMVの集大成的な作品に仕上がっているそうなので、音と映像の細部まで注目してほしい。

2021年7月公開の「透命」は、彼女が初めてポエトリーリーディングに挑戦した曲だという。

淡々と、しかし力強く言葉をくり出すポエトリーリーディングとメロディアスでエモーショナルな歌唱の生み出す緩急。その緩急をさらに強めてダイナミックな音楽世界を見せるEDMサウンド。詩的で幾何学的な歌詞も合わさって、唯一無二の世界観を築いている。

様々な点でPolaris Noxの新境地を見せた一曲として必聴だ。

自身初めてのオリジナル曲「溺れる星と沈む夜」は、ソリッドなギターロックサウンドに乗せて情景豊かな詞世界が広がるキラーチューン。疾走感のある音像と冷涼な言葉選びが印象的な一曲だ。

この曲も含めて自身のオリジナル曲には英語版のタイトルを入れており、海外のリスナーから聴いてもらうことも意識しているという彼女。実際に海外からの称賛コメントも多数集まっている。

Polaris Noxの世界観の始まりを見せたナンバーとして聴いてみよう。