Vsinger、星廻エト(ほしみ えと)。

“きみの道しるべの星になれたら”を活動コンセプトに、誰かの孤独な夜に寄り添うために夜の国から歌を届ける無性別魔法使い。
歌の活動を中心に、イラストレーター・Live2Dモデラーとして自らの世界観を構築しながら作詞作曲も行う、マルチクリエイターとして活躍している。




・星廻エト-『星夜行の魔法-The Magic of Starry Night Travel-』Original MV【Vsinger】



2022年6月に発表した最新のオリジナル楽曲『星夜行の魔法 -The Magic of Starry Night Travel-』。


「活動を始める経緯として、トラウマによる病気を抱えていて、自分と同じような疎外感や憂鬱な思いを抱える方に寄り添えるものはないかと考えたすえの答えだったということがある。そんな中で何か自分の中から出てきたもので届けられるものはないかなと思って作詞作曲に挑戦した」というその言葉通り、同作は作詞作曲、さらには編曲や作画、そしてもちろん歌唱も自身で行っている。


たとえばケルト音楽を思わせるような、ほっこりとした穏やかなファンタジー感のあるサウンド。優しく広がっていく歌声。≪ふたり まだ見たことない「しあわせ」という言葉の色 暮れる空の緋と藍の隙間に 探そう≫≪もう ひとりじゃないから≫と歌う歌詞の世界観。それらは、痛みを抱える心や憂鬱な想いに支配されそうな心を、柔らかく包み込み、温めてくれる。


幸せの温度感を体感することが出来る、温かみに溢れた1曲だ。


・地球をあげる / はるまきごはん - 星廻エト (Cover)【 Vsinger 】



「音域的に自分の強みがいかせていると思う。活動コンセプトにも合っている」と話す作品『地球をあげる / はるまきごはん』のカバー。


≪地球はどうして 青くなきゃダメなの≫≪私の街は3月なのにたまに雪が降るよ 出来損ないの私のように間違えちゃうんだろうな≫≪このまま世界を白く包み込んだら明日私は許そう そんな日もある≫。そんな風に歌う同曲は、寛容な心を思い出せてくれる。


“地球”という言葉を用いている作品だが、歌われている内容は、自分自身に置き換えることも出来るだろう。上手くいかないことがあったり、こうあるべきと思われている通りに出来なかったりしても、≪明日私は許そう≫と思えるようになるのだ。それは、原曲の優しい歌声がそうさせているところもある。


そして星廻エトによるこのカバーでは、その趣はさらに強くなる。澄んでいて優しく、やるせなさを感じるその歌声によって、言葉の一つ一つが心に沁みるのだ。

心が荒んでいる時に、是非触れていただきたい作品。



「人に寄り添う事ができればな、と考える中で今の活動をしている。作曲に関しては始めたばかりなので、もっと力を入れてコンスタントに活動できたらいいなと考えている。実際オリジナル曲の制作も進めているので、楽しみにしていてほしい」と最後に、この先の活動にさらに期待が高まる言葉をくれた彼。


「何曲かたまったらコンセプトごとでCDを作ってみたい。ストーリー性のあるものを出したい」とも話してくれた。

いずれにしても、この先の活動を楽しみに出来ることは間違いない。注目しておくべきシンガーの一人だ。