Survive Said The Prophet、通称「サバプロ」。東京で2011年に結成した彼らは全国ツアーを精力的に行ってきたが、その活動圏は今や日本国内にとどまらない。台湾や香港、韓国、シンガポールなど海外でのライヴ活動も積極的に行っている。本稿では主に2017年8月2日にリリースされた3rdアルバム『WABI SABI』を紐解きつつ、彼らの魅力を紹介したい。


「日本独自の美的センス」をテーマに作成された今作は、緩急様々な楽曲が入り混じった9曲入り。再生ボタンを押し、轟音で始まる「WABI」が流れると、一気に異世界へと誘われる。混沌としたサウンドとともに紡がれる英語と日本語の両方による詞。サバプロの楽曲はほとんどが英語詞であり、そのサウンドも洋楽のエモーショナル・ロックに近い。しかし、彼らのアイデンティティは間違いなく”日本”にあるのだと、この1曲を聴くだけでも伝わってくる。その混沌を抜け出すと、リスナーを迎え撃つのは「Lost in Time」の思いの外ポップなイントロだ。甘く囁くようなヴォーカルと、猛々しいシャウトの対比が印象的な曲だが、細かく動き回るギターやドラムが、どこか浮世離れしたサウンドを作り出す。






4曲目「Network System」は、SNSをテーマにした1曲。虚実入り交じった世界を憂い、決められたとおりに生きるのは「うんざりなんだよ」と吐き捨てるように歌う。〈自分を自分で見つけて、自分で自分を壊せばいい〉という力強いフレーズが、耳に残る。ダークでヘビーで、それでいて真っ直ぐなサウンドは、メッセージ性を抜きにしてもめちゃめちゃカッコイイ。でもやはり、この曲は、毎日SNSを気にしながら生きているすべての人に聴いてほしい。きっと突き刺さるものがあるだろう。

もう1曲、個人的にこのアルバムの白眉であると感じたのは6曲目の「Conscious」だ。軽快で可愛らしいイントロに低音域の優しいヴォーカルが乗った、かと思えばゴリゴリのベースが楽曲を一気にロックテイストへと塗り替える。中盤では澄んだファルセットも堪能でき(Yoshの声域の広さには驚かされる)、1曲で様々な表情を堪能できる楽曲だ。

前述のように、サバプロの楽曲の多くは英語で書かれている。それらの意味を捉えず、ただ音として聴き流していても十分に心地良いアルバムだが、日本語訳を見るとハッとする(この日本語訳がまた、美しい言葉で綴られているのだ)。YouTubeに投稿されているMVでは日本語字幕を表示させることもできるので、是非確認していただきたい。本アルバムからは、「Network System」のMV、及び3曲目「When I」のリリック・ビデオが公開されている。





「WABI」で始まった本作を締めるのは、勿論「SABI」だ。再び、轟音と言葉の邂逅。また会おう、と告げる歌詞と共に、幕が降りていく。多彩な楽曲が収録されている『WABI SABI』。本当に美しい作品だ、と思う。今作を引っさげてのライヴツアーも決まっているサバプロ、その独特の美学に溺れてみては。

文・小島沙耶


Survive Said The Prophet
通称「サバプロ」は2011 年に東京にて結成。2015 年、初の全国流通作品『Course Of Action』をリリース。2016年8月、ビルボード常連プロデューサー、クリス・クラメットを起用して制作された2ndアルバム『FIXED』をリリース。O-WESTでのワンマン公演はソールドアウトに。2017年5月、前作に続きクリス・クラメットとニュー・アルバム『WABI SABI』を制作。『KNOTFEST2016』『PUNKSPRING2017』といったロックフェスに出演するなど、名実共にシーンに欠かせないアイコンとして圧倒的な存在感を示す。

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