シンガーソングライター・Foi。
彼女は小学生の頃からピアノに触れ、高校入学前にアコースティックギターを購入し、音楽に触れて生きてきたという。
日本と中国のハーフで、小学生から中学生の頃までは中国に在住していたが、高校で日本へ戻り、2015年に受けたオーディションをきっかけにオリジナル曲の制作に励むようになった。
2017年には活動2周年を期して渋谷・TSUTAYA O-Crestにて、今年1月にはレコ発として渋谷・PLUG IN STUDIO by nana ×2.5Dでワンマンライブを行うなど、すでに二回もワンマンを成功させている。
そんな彼女が作る音楽とは?
MVが公開されている2曲と最新アルバムのトレーラーを用いてご紹介しよう。
●Foi -「シャッター」Music Video
ミニアルバム『青のままで、藍に来て』のリード曲からご紹介。
街中のシャッターが閉まり、静けさに包まれる夜に一人、ただあの人のことを想う。切ない恋心と、そんな気持ちを抱えながら呼吸をする様を強く描いた楽曲である。
拙さが残る歌声はなめらかな美声なはずなのに、心の内から絞り出した声にも聴こえる。
胸の内を必死で訴えたい、伝えたいと。そんな声が、Foiの静かな熱を帯びている。
中国と日本の言葉を両方持つFoiだからこそ、彼女の日本語は独特なニュアンスで紡がれる。
だからこそ、ありきたりじゃない。
Foiが見たもの、例えるものは日本語の恋愛ソングによくある例とは少し違う。
「二人分じゃなくて一本の缶コーヒーを握って」や「右曲りの信号だけが光る」と特徴的な情景が浮かびあがる歌詞によって、より歌の世界に溶け込むことができるのだろう。 ぼやっとした気持ちを抱えながら、目の前を過ぎ去る景色はひとつずつ脳内に書き込まれていく。
その中で、ただあなたのことばかり考えてしまう。そんな乙女心が随所に感じられる。
些細なことから大切なことまで、全て余計な装いや美談にせず、素直に言葉にする。自然体なFoiだからこそできるごくごく当たり前だけど、とても特別なことなのだ。
●Foi -「かわいいは正義」Music Video
前述の楽曲と同アルバムに収録されている「かわいいは正義」。
この曲のMVはある大学の卒業制作として作ってもらったという。
女の子の欲張りなところや、「可愛いことが本当に一番?」と疑いながらも可愛いことがやっぱり一番だと分かっているところなど、リアルな女の子事情に等身大でぶつかり、表現している。
ハツラツとしたFoiの歌声はどこまでもキュートで、曲後半では「本当にそれでいいの?」と弱気になるしおらしい声がとても愛おしい。しかし、そのあとに「難しいことはやめましょう!」とまたパワフルな歌声にチェンジして張り切り出すところがFoiらしくてとても気持ちがいい。
MVではちょいダサFoiとちゃっかり可愛い系Foiが代わる代わる映り、今時らしいスマホ画面を駆使した面白い演出となっている。ツイッターの画面が歌詞と連動していたり、ちょいダサFoiが奮闘するために試行錯誤しているところが細かく映されているので、ぜひチェックしてみてほしい。
●Foi「Foism」album trailer
今年1月にリリースしたニューアルバム『Foism』のトレーラーとなっており、収録曲すべて試聴することができる。
憂いを含んだ声色が切ない景色を見せる「右手と恋人」、ポップな中にムーディーな空気を漂わせる「二人の口笛」、爽やかなハッピーチューン「卒業報告」と、収録曲はバリエーション豊富な楽曲が集う。
その中でもラストナンバーの「雨傘」は彼女の新境地を見せている。
切なさを感じさせる土砂降りの雨の冷たさと、熱を帯びた心を対照的に表現している歌詞と、こらえきれない思いを吐き出すように歌うその声は、とても子供のようでいて、大人びている。
そんな子供と大人の境目にいるからこそ作れる楽曲、そしてFoiらしさ。”Foism”を存分に発揮しているアルバムとなっている。
独特な言葉の響きと、飾らないリアルな歌詞が人気のFoi。
現在はTwitter、InstagramやMixChannelで動画を随時更新していたり、ストリートライブも積極的に行っているという。
また、4月には高田馬場・四谷天窓にて「ぷらそにカーニバル2018 “300万ビュー感謝祭”」というイベントにも出演が決まっている。 さらには、下北沢で行われるサーキットイベントKNOCKOUT FESにも出演決定しているそうだ。
コンスタントにライブ活動を行うFoi。 彼女のTwitterでも出演情報が随時更新されている。
ぜひチェックして、気軽に足を運んでみてほしい。
【Twitter】@Foi127