世界をドン引きさせる愉快犯5人衆・ドアノブロック。

セックスフラペチーノ(Vo)、クソメヤ(Gt)、スズキ(Gt)、キューティクル♡リカ(Ba)、ファンタス☆ジュン(Dr)の5ピースで発信するポップ×ロック×ファンタジーバンドだ。 2013年10月、高校時代の同級生同士で結成し、翌年には高校生・歌い人奏で人選手権2014ではグランプリを獲得。

2015年には女性上位バンザイオーディションにてセックスフラペチーノがボーカル部門にて最優秀賞を獲得するなど、数々のオーディションに積極的に挑戦しては結果を残してきた。また、高校生にしてギター専門雑誌「go!go!guitar」の表紙を飾るなどずば抜けた飛躍性を持っている。

そして彼女たちは、大きな舞台へのチケットを入手した。 昨年度行われたRO JACKで見事優勝。COUNTDOWN JAPAN 17/18への出演が確約され、12月29日に無事出演。

トップバッターを飾ったことで一躍脚光を浴びることとなった。 正統派ロックと夢見がちファンタジーを掛け合わせたドアノブロックの音楽の秘密。 それは、奇抜なスタイルを崩さないセックスフラペチーノからはエロティシズムやリアリズムある歌詞がたゆたうように揺れ落ち、それをエフェクトにまどろむギターや定番を崩さないリズムセクションで救い上げるバランスの良さにある。

ありがちなふわふわロックをぶっ壊しにやってきた愉快犯、ドアノブロックの音楽について迫りたい。



●ドアノブロック-「ドスケベ団地妻」MUSIC VIDEO 




「確定申告しなくちゃ」というフレーズが可愛いと感じて作ったというこの曲では、サビにひたすらこの言葉が羅列されている。しかしそのフレーズとは打って変わって怪しいタイトル。 

曲名のパンク感やイロモノ感に、先入観を覚えるところだが、実際に聴いてみるとこれまた驚き。ムーディーなラップ×正統派ロックという斬新な組み合わせに、意味深なセクシーな歌詞が色っぽくゆらめいているのだ。 

セックスフラペチーノの甘ったるいメロウなラップからストレートボイスを使い分けるボーカルはとても魅力的で、切り替わる瞬間にはぞくぞくとする程の色気を感じる。 ギターリフが艶めかしく響くAメロに比べ、サビはロックらしく掻き鳴らし、疾走感を持ったロックバンドとしてのスタイルを見せている。 

セクシーな単語含め、怪しげなリアリズムを捉えた歌詞の世界観に注目して聴いてほしい。 



●「プラスチック隕石」LIVE/ドアノブロック 




自身初のオリジナル曲で、高校時代に作った曲という「プラスチック隕石」は名刺代わりとして数々の大会で披露してきた特別な曲だ。 

こちらのライブ映像、なんとメンバーが高校2年生の頃の映像とのことだ。 80年代アイドルのような衣装に身をまとうセックスフラペチーノとまだあどけなさ残るバンドメンバーたちのインパクトは絶大。 

キュートな歌声がふわりと舞う爽やかソングかと思っていると、転調した途端に砂糖を吐きだすようなデスボイスに奇声を上げながら全員ヘドバンを繰り出すという異様な光景が広がる。 

ストレートな音楽を根底に持ちつつ、様々なアレンジを組み込んで「ただでは終わらせない」精神。気を抜いたゆるカワソングなんてくそくらえと笑っていそうな、そんな唯我独尊スタイルを高校時代から築き上げているのだ。 

そして、既にこの頃からドアノブロックならではの”ヤバい奴ら”キャラを確立させているのも凄いところ。ドアノブロックのアブナイ感、ひしひしと伝わってきたのでは? 



●ドアノブロック ROBOT-PAPICO5014(RO JACK for COUNTDOWN JAPAN 17/18 入賞選考 ライブ映像)




こちらは、彼らの知名度を上げたRO JACKの入賞選考でのライブ映像。 受験を控え、バンド活動は休止していたが、高校卒業後に再び再開。そしてこの曲が作られたという。

先述の動画に比べ、垢抜けたメンバーが華やかな衣装をまとい、以前よりもドラマチックな音像でマジカルワールドを展開している。

ゆるいグルーヴに劇的な転調、サイケデリズムに歪んでいくようなエフェクト音。

エレクトロとポップとロックがミックスされた異世界ワールドはアクが強いのに、どうにも聴き心地が良い。

確実に前よりもスケールが大きく成長していて、譲れないオリジナリティをさらに極めているのが見て取れるほど。

まさに彼らはマイノリティ極めたアナーキー組。

無秩序の中に生き、世界の音楽の常識を壊す愉快犯に違いないのだ。


現在は関東を中心にライブ活動を繰り広げるドアノブロック。

ライブは随時行われているので、ぜひツイッターなどでチェックしてほしい。 また、インスタグラムではライブ写真や映像も公開されているので、インスタで予習してライブに挑んでみてほしい。

“ありがち”を笑顔でぶっ壊す愉快犯たちは、日本を、そして世界をどこまで壊してゆけるのか。

彼女たちの暴動は止まらない。 


【Twitter】https://twitter.com/doanoburock