1986年、長野県松本市乗鞍高原生まれの実力派パワフル・シンガー高橋あず美。
音楽専門学校卒業後すぐに、DREAMS COME TRUEのライヴでのバッキング・ヴォーカルに抜擢されるという実力と強運の持ち主であり、ソウル、R&B、ゴスペル、ジャズといった様々な音楽を吸収・ルーツとして、他にもYUKI、坂本真綾、minmi、五木ひろし、槇原敬之、清春、KARA、KAT-TUNといった、ジャンルに捉われず多くの有名アーティストのステージやレコーディングにも参加している。
ソロとしても、これまでに3枚のシングルと2枚のアルバムを発表。
2017年3月にリリースされた2ndアルバム「ひとり言」に収録されている、「at home」は不動産のアットホームのCMソングに、「明日へつながる力」はJA共済のCMソングに採用されるなど、注目を浴びた作品である。
都内を中心に、カフェやレストランなどでライヴをしていることも多いので、故郷を愛し、故郷に愛された歌声を、ぜひ生で体感しに出かけてみて欲しい。
● 「BELIEVE」
2013年5月にリリースされた1stアルバム「25 to 26」に収録されている「BELIEVE」。
アルバムの発売に先駆けiTunesなどでシングルとして先行配信したところ、R&B・ソウル部門でランキング6位を獲得するなど、リスナーの期待度も伺えたこの曲、彼女の地元である長野県松本市のスキー場[Mt.NORIKURA&野麦峠スキー場]のテレビCMにも起用されるなど、まさに高橋あず美の代表曲といえるナンバーである。
レストランでのライヴ映像では、キーボードとコーラスという3人編成でのアレンジで、彼女の持つ元来のヴォーカル力にムーディーかつソウルフルな抑揚が加わって、生ならではのパワーとグルーヴを感じずにはいられないだろう。何より、楽しそうに体を揺らしながら歌うその姿と表情から察するに、“ガチファンキーなおばあちゃんになりたい”という彼女の夢は、心配いらなさそうだ。
●「Enough」
2017年11月に配信限定でリリースされた2ndシングル「Enough」。
なんて清々しく爽やかでのびやかで、まるで柔らかな風に吹かれているかのような感覚になる歌声なんだろう。しかもこのMV、歌声と映像のマッチングがハンパない。相乗効果もハンパない!
それもそのはず、彼女の故郷・長野県乗鞍高原でのオールロケで、なんと冒頭で荷物を転がして到着したのは彼女の実家が経営するペンションなのだ。この素晴らしい歌声を生んだのも育んだのもココ、気持ちいいほどの気質を培ったのもココ、コノ風景の中でいい表情にならないわけがない。
彼女は言う「歳を重ねるごとに絆とはどれだけ強く、どれだけもろいか思い知らされるときがある」。
人は誰も、今よりもっと高みを目指して日々もがいたり頑張ったりしているけど、いざすべてがリセットされたとき愛しいと思うのは、ほんの些細な出来事だったり何気ない日常のやりとりだったりするもの。それは失くしてみないと感じられないことかもしれないけれど、もしも失くす前に気づけたなら、きっとそれだけで十分で、きっとそれこそが幸せなのだろう。
優しさに満ちた素敵なナンバーだ。
【Twitter】https://twitter.com/Azumi_Takahashi