シギは、1987年生まれ、埼玉県出身の女性シンガーソングライターだ。

小学5年生のときにギターを買ってもらったことが作曲のきっかけになり、その頃から駅前での路上ライブで音楽活動をスタートさせたという彼女。中学1年生のときにはライブハウスで自主企画を開催し、高校生のときにはFMラジオ局主催の勝ち抜きイベントで優勝を果たすなど、早いうちからアーティストとしての才能を開花して注目を集めていた。 さらに、2008年にはEPICからメジャーデビューを果たし、藤原竜也主演の映画「カメレオン」の主題歌にシングル「証明」が起用、アニメ「黒塚」のエンディングテーマにミニアルバム収録曲「ハナレバナレ」が起用されるなど、メジャーシーンでも話題になりはじめる。

そして、2009年にはシングル「輝いた」がアニメ「銀魂」のエンディングテーマに起用され、期待の新人アーティストとしての注目を決定的なものにした。

活動休止を挟んだ現在はセルフプロデュースによる活動を続けていて、ハスキーで力強い歌声と緊張感あふれる壮大な楽曲で人気を集めている。

そんなシギの作品を実際に聴きながら、その魅力に触れていこう。



●誰もいない世界 



2016年からスタートしたシギの自主製作シングル3部作。その2作目「叫・仮面の告白」に収録されたうちの一曲が「誰もいない世界」だ(動画では4:21から)。

心臓の鼓動を模したはじまりから緊張感が張り詰めて、シギの世界観に一気に惹きこんでくるイントロ。その後に歌が始まると、彼女の持ち味であるハスキーな歌声が静と動の展開を使い分けながら、一気にドラマチックなストーリーを描いていく。

曲展開に緩急をつけて躍動感を生み出している壮大なサウンドも合わさって、まるでひとつの舞台演劇を観ているような気持ちにさせられる曲だ。

大切な人に届かない手を伸ばす様を描くシリアスな歌詞の物語と、シギの歌声が絶妙にマッチして化学反応を起こしている、現在の彼女の代表曲と呼ぶにふさわしい一曲だ。



●輝いた



2009年にEPICよりリリースされたシングル曲「輝いた」は、おそらくシギの中で最も広く知られている曲だろう。

アニメ「銀魂」のエンディングテーマに起用されたこの曲は、アニメの雰囲気とマッチした、突き抜けるような爽快感のあるロックナンバーだ。

歌詞では「僕等走り出す時がきた」「変わらないものひとつもって旅に出よう」など、前へ進む決意が描かれていて、未来へ向けて走り出すことの大切さを歌う、メッセージソングとしての一面が強くなっている。

リリースから10年近くが経った今でも根強い人気を誇る、シギの作品の中でも屈指の名曲だ。


独特の歌声や力強くも詩的な歌詞など、確固たる個性を持っているシギ。

長年の活動でそのセンスや技術はさらに磨かれ、アーティストとして絶え間なく成長を続けている。

まだまだ前進していくシギのこれからの活動に、ますます期待が高まる。その近況は、公式HPやTwitterでチェックしていこう。


【公式HP】http://shigi.net/#

【Twitter】https://twitter.com/shigi_official