これまでメロディの印象的なアーティストを多数輩出してきた音楽の街、沖縄。そこからまた、一組の魅力的なアーティストが生まれ、その名前が広まりつつある。

2006年に沖縄でGt.Vo.マリリンモン・ロコゆいを中心に結成されたバンド”ロコビッチ”は、幾度かのメンバーチェンジを経て、現在はロコゆい一人のみを正式メンバーとする体制で東京を拠点に活動している。

結成時にはまだメンバーが高校生だったというロコビッチは、19歳での沖縄の同年代バンドによるコンピレーションアルバムのリリース、自主企画の開催など、若い頃から精力的な活動をくり広げてきた。

2013年からは活動の場を東京に移し、全国流通音源「ダイヤモンド」のリリースを果たすなど、さらに積極的に活動を続けている。 そんなロコビッチの音楽の特徴は、沖縄の熱い風を感じさせるストレートでガツンとくるサウンドと、その音に乗せて歌われる切なくも力強いメッセージだ。

まずは、実際にロコビッチの楽曲を聴いて、その個性を体感してみよう。



●このままで



まず観てほしいのは、ロコビッチの代表曲のひとつ「このままで」のリリックビデオだ。

そのサウンドはシンプルなスリーピース編成ならではの真っすぐなものになっていて、リズムの展開や静と動を活かした抑揚で、ドラマチックなストーリー性を生み出している。

サウンド的には明るい曲調な一方で、歌詞には切ないメッセージが描かれているのも特徴だ。

かつて愛した人が信じてくれた自分。そんな自分の存在に自信をもって前へと歩んでいこうとするような決意が歌われていて、聴いているうちに静かに温かく背中を押されるような勇気の歌に仕上がっている。

ロコビッチのパワフルな音楽性と、ただ明るいだけではないノスタルジックな表情を併せ持った名曲だ。



●グロウ 



2012年に公開されたロコビッチの初期の代表曲「グロウ」も、切なくも勇気づけられる一曲だ。

その歌詞では「命懸けで夢を追って歯を食いしばりながら進む自分」と「辛くて悲しいことの連続で、『もう辞めたい』とくじけそうになっている自分」の2つの側面が、リアルに生々しく描かれている。

そこにあるストーリーは、音楽という夢をもって前に進むロコビッチが歌うからこそ確かな説得力と息づかいを感じさせる。

同じように何か夢を持っている人が聴けば、自分の経験や想いと重ね合わせて無心ではいられないはずだ。「グロウ(唸る)」というタイトルにも表れた真摯に吐露されるメッセージは、確かな熱量をもって聴き手の心に響いてくる。



ロコビッチの音楽には、受け取り手の感情を強烈に揺さぶる本物の情熱がある。

楽曲に圧倒的な熱量とリアルなストーリー性があるからこそ、彼女たちはこれまで確かな存在感を示し、誰かの記憶の中に、確かに残ってきたのだろう。

そんなロコビッチは、これからまだまだ成長し、注目度を高めていく可能性を秘めている。その楽曲に心を揺らされたならば、実際にライブに足を運んで、生のメッセージを受け取ってみてほしい。

ロコビッチのライブやリリース情報は、公式HPやTwitterでしっかりチェックしていこう。


【ライブ情報】

「MOSH PIT GIG “098-“」

2018.9.22(SAT)

@SHIBUYA RUBY ROOM

OPEN 17:00 / START 18:00

TICKET ¥2,800(+1D)

-出演-

ROACH/ Dstar / ロコビッチ

チケット予約は、バンドHP予約のみ


【公式HP】http://rocobitch.tumblr.com

【Twitter】https://twitter.com/Rocobitch_info