omoimegurasuは、Vo.廣川祐子とGt/Prog.南里昌志からなるグループで、多種多様な活動とアートセンスでファンを拡大している。Vo.廣川祐子は大分県出身で、作詞、MV監督、グッズデザイン、アートワーク、ライブ演出を担当。他のアーティストのアートワークやMV監督も手掛けるなど、幅広く活動している。
また、ハンドメイドアクセサリーブランド"理科室と実験的作品"を設立。下北沢、福岡、広島などで毎月300点以上の作品を売り上げる人気作家としてもカリスマ的人気を誇っている。
福岡出身のGt/Prog.南里昌志も多彩な才能の持ち主で、omoimegurasuでは、主にサウンド全般とグッズデザインを担当し、個人でもコンポーザー、アレンジャー、グラフィック、プロダクト、WEBデザイナーとして活動中だ。元々はガットギターやアコースティックギター弾きだったというように、どこか温かいサウンドとアート感のあるトラックメイクで、多くの名曲を生み出している。
言葉、音、照明、映像、アクセサリー。新しいもの、面白いものを追い求め、カテゴリーにとらわれない活動を軸に"アーティスト"として存在感を放つomoimegurasuの2人。
そんな2人が生み出す音楽に焦点を当てて魅力を語ろう。
●earphonic
まずは、ミニアルバム『earphonic』より、タイトル曲の「earphonic」だ。イントロは、浮遊感のある打ち込みが印象的で、いきなり独特の世界観に引きずり込まれる。
歌詞は廣川と南里の合作だ。南里がワンコーラス作ったものを廣川が膨らませる形で全体を組み立てたという。
四つ打ちのビートが独創的なサウンドをキャッチーに仕上げており、聴きやすさと適度なフック感を絶妙なバランスで共存させていることが分かる。MVは、廣川がディレクションを行い、友人だというアクセサリー作家が編集した。
廣川が幼い頃から習っていた日本舞踊の要素も盛り込まれており、多彩な才能の片鱗が垣間見える。omoimegurasuの入り口的な名曲ではないだろうか。
●ヴァージン/さめざめ
次は、omoimegurasuの楽曲ではないが、廣川が撮影、編集、ディレクションを行ったMVを紹介しよう。さめざめの「ヴァージン」だ。
どのアーティストからの依頼も、何かキーワードをもらってから内容を決めるという廣川は、タイトルの"ヴァージン"と楽曲のテーマである"新しい私になる"というキーワードから、体にジャムを塗りたくる演出を一発撮りで表現。楽曲の世界観を見事に表現し、高い評価を得た。
ジャムを塗りたくるシーンは、奇をてらったような感じは一切ない。その他のシーンも比較的シンプルで美しい映像表現がされており、楽曲を補足する映像作品としての立ち位置を守っている。ピアノと歌声のみで切なく女心を歌うさめざめの表現力をさらに引き立てるMVではないだろうか。
結局のところ、omoimegurasuとは一体何なのだろうか。作詞家、作曲家、芸術家、制作者。多くの言葉が浮かんでくる。
2人は、多角的なアプローチで"表現者"として発信しているのではないだろうか。その発信源は多いければ多いほど、広く、深く受信される。
発信源を増やすことで、より多くの人にomoimegurasuという表現者の名を広めているのだ。戦略としてか、偶然かは本人たちしか知り得ない。少なくとも、2人にとってライブハウスは狭すぎる。
廣川の映像とアクセサリー、南里のデザインと音楽。貪欲に新しいものを求め、進化を続けているomoimegurasuはこれからも止まらない。
それぞれの表現を融合し、時には現実世界で、時にはインターネットの世界で、2人の表現者は想い、廻らす。
●最新MV『解放』omoimegurasu
【ライブ情報】
2018.10.27.(sat)
新宿Accelerate evolution
club SCIENCE
Open17:00
Start17:30
前売り¥3000+DRINK別
当日¥3500+DRINK別
ACT
Dyfis/ASURA/omoimegurasu/mayme(O.A)
【MC】浜田ブリトニー
【ブース】AIM. M&K Design