laufenは、作詞作曲・ヴォーカルを担当するCukaと、ギター・エンジニア・サウンドプロデュースを担当する克による音楽プロジェクトだ。

多彩なジャンルの音楽が混ざり合い、それに合わせてライブや作品ごとに様々なミュージシャンが参加することで、唯一無二の音楽を生み出している。

Cukaの故郷である世界遺産の知床は、プロジェクトのルーツの1つだ。そのことから、雄大な自然や四季の美しさが描かれた楽曲が多く制作されている。

また、2011年からは、オホーツク観光大使に任命され、それぞれがライターやフォトグラファーとしてのスキルを活かし、オホーツクの魅力を伝えている。
2002年に前身となるバンドを結成、2004年に克が加入すると、ライブやイベントの出演を順調に増やし、RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008などビッグフェスの出演も果たす。その後、2010年に名称を現在の『laufen』に変更、バンドからプロジェクトに形態を変え、再始動した。
それからも世界観のある楽曲やキャラクターが支持され、全国へ知名度を広げていく。2018年には、ミニアルバム「色彩世界」のリリースと共に、初の書籍となる「laufen Cukaのオホーツクまち発見!!旅紀行」も発売し、話題となった。
また、メディアへの露出も増える中、特に地元北海道でのタイアップが多く、数々のイベントや番組のテーマソングを制作している。
音楽を軸に、世界遺産にもなっている故郷の美しさを発信し続けているCukaと克。故郷を愛し、故郷に愛されている『laufen』の楽曲が持つ力、アーティストとしての魅力について伝えよう。


●ブルー



1stミニアルバム『色彩世界』に収録された「ブルー」は、知床の大自然の中に見える美しい青を描いた楽曲だ。Cukaの記憶にある知床の空気、温度、風景が壮大なメロディーとサウンドで表現されている。
自然という大きすぎる題材に、“ブルー”というテーマカラーを付けたことが、楽曲のイメージをより鮮明にしていく。さらに、知床の大自然とCukaの歌声は同調して、白銀の世界に流れる水のせせらぎ、空の青さを感じさせてくれる。
MVは知床で撮影されており、楽曲の世界観と共に美しい自然の映像を楽しめる仕上がりだ。



●幻想花



1st EP『幻想花 e.p.』より、リード曲である幻想花は、叙情的な世界観が印象的なバラードナンバーだ。四季を繰り返す中で色を変えていく自然と、出会いや別れを繰り返し、揺れ動く人間の心情が対照的に描かれている。
どこか悲しげな歌声と深い海の底にいるような深い音作りが、楽曲のダイナミクスを演出している。Cukaの振り幅のある表現力に心を抉られる1曲だ。



●淡色



1stアルバム『シンデリア』に収録されている「淡色」は、どんな時も愛する人のそばにいたい1人の女性の儚さを、力強いサウンドと歌声で表現している。プロジェクト初期の楽曲ということもあり、より衝動的でエモーショナルなメッセージが、多くの共感を誘うのではないだろうか。
バンド感の強いサウンドも、Cukaの存在感をより濃く、インパクトのあるものにしている。近年リリースされた楽曲とはまた違った面白さがあり、『laufen』のパワフルな音楽観が垣間見える1曲だ。

laufenの楽曲を聴くと、季語を比喩に使ったり、四季の趣を歌にしたり、日本人が古くから愛する表現方法が多くみられる。遺伝子レベルで安心感のある言葉の使い方は、Cukaの持つ色彩感覚のなせる技だ。
Cukaの目には、知床の厳しい冬、春の喜び、太陽の光、月の輝き、あらゆる自然とそこで起きる営みに色があるように映るのだろう。生命力に溢れた大地の鼓動や空気の流れる音すらも、Cukaにとっては音楽なのだ。
そんなCukaの紡ぐ音色は聴く者の世界を鮮やかに彩る。まるで絵を描くように歌うその声が、laufenの魅力ではないだろうか。


【HP】https://laufen.jp/