王道の邦楽ロックから伝統音楽としての”邦楽”の要素までをも取り入れ、現代的なキャッチーさと古き良き風情を併せ持った世界観を見せるユニット、萬月邸(ばんげつてい)。実の兄妹による2人組ユニットの彼らは、邦楽シーンにおいて、唯一無二の存在感と個性を示してきた。

2017年2月にはクラウドファンディングを成功させ、初となるメジャーアルバム「闢蓮抄」をリリース。2018年7月にはアルバム2作目のクラウドファンディングも成功させており、現在進行形で新アルバムの製作が進んでいるという。

また、メンバーそれぞれが自身の活動で注目を集めてきた点にも注目だ。
ヴォーカルの佳館杏ノ助(よしたて きょうのすけ)は、WEBアニメーションや「歴史再現映画・孤島の誓い」の主題歌など、様々な作品に携わってきた。
さらに、ボーカロイド楽曲・ゲーム音楽と邦楽(和楽)を融合させるニコニコ動画企画への参加、VOCALOID猫村いろはの音声サンプリング(いわゆる「中の人」)を務めるなど、インターネットを中心としたポップカルチャーにも多大な貢献をしてきた人物として広く知られている。
そして、その実妹でプロの作詞家やシナリオライターとして活動する芙雪(ふゆ)も、数多くの実績を上げて注目を集めている。
青山学院女子短期大学の国文学科出身という経歴を持つ彼女は、短歌の分野で複数の賞を受賞するなど、その実力を認められてきた。
他にも、女性向けコンテンツの分野では「夢王国と眠れる100人の王子様」のキャラシナリオ参加の他、和風ものやアイドルもの等多数の作品に関わり、地方をPRする楽曲の作詞も手がけるなど、マルチに才能を発揮し続けている。
そんな2人が織りなす「萬月邸」の音楽は、杏ノ助の自在なトーンを操る歌声と独特の節回し、そして芙雪の文語と口語を組み合わせて無二のニュアンスを生み出す詞世界が重なり、ファンタジックな中にも熱量のある叙情を生み出している。
その楽曲を、実際に聴いてみよう。


●昇竜に月立つ


「昇竜に月立つ」は、クラウドファンディングによって製作された、歴史上の人物をテーマにしたアルバム「闢蓮抄」のリード曲だ。
メロディや曲展開はJ-ROCKでありながら、そのサウンドに和楽器をふんだんに取り入れたこの曲。和楽の持つ独特のハネや軽快さが邦楽ロックとしての疾走感につながり、味わい深さとキャッチーさを生み出している。
曲のテーマは「伊達政宗」ということで、歌詞には刹那の鋭さと地を踏みしめるような力強さが表れている。ミュージカル「刀剣乱舞」にも出演している、伊万里有が政宗役を演じたMVにも注目だ。

アルバム「闢蓮抄」は、ギタリストの川島憲治-Calculators-やボカロPのMan_booとてにをは、平家琵琶相伝者の鈴木まどか、「和楽・千本櫻」でも共演経験のある杵家七三社中など、豪華ゲストミュージシャンが集結した。まさに萬月邸の代表作と言えるだろう。

彼らにしか描けない、唯一無二の世界観をくり広げる萬月邸。邦ロックと和楽を融合させて独自の音楽を極めていくその活動スタイルは、これからますます大きな注目を集めていくだろう。
着実に前進を続けていく萬月邸のさらなる進化に、これからも要注目だ。その動向は、公式HPやTwitterでしっかりとチェックしていこう。

【公式HP】https://bangetsurecords.tumblr.com/
【佳館杏ノ助Twitter】https://twitter.com/tokyounosuke
【芙雪Twitter】https://twitter.com/fuyu_ayabe

【イベント情報】
『エマージェンザジャパン2018-19予選』
日  程:12月2日(日)
時  間:OPEN 17:30/ START 18:00
出場時間:19:30~
会  場:下北沢ERA [ access ]
チケット:当日 2,500円(1D別)
恐れ入りますが、当日受付にて別途ドリンク代500円お支払いいただきます。