CRCK/LCKS(クラックラックス)

小西遼(Sax&Key&vocoder,etc)、小田朋美(Vo&Key)、井上銘(Gt)、越智俊介(Ba)、石若駿(Dr)の5名で活動している。

2015年、音楽留学のため、アメリカへ渡っていた小西が帰国し、彼の呼びかけにより4月にCRCK/LCKSを結成。都内のライブハウスを中心にライブ活動をスタートさせた。

活動から1年後の2016年4月に初音源『CRCK/LCKS』をリリースし、6月にはリリースツアーを敢行。

以降はライブ活動も頻繁になり、2017年には大人気の大型夏フェス“SUMMER SONIC”をはじめ、イベントに出演。

イベントやフェス出演の他にも、アイドルユニット・Negiccoのライブにサポートで参加。これをきっかけに、昨年はNegicco主催イベントにも出演を果たした。

また2018年9月に行なったリリースツアーでは各会場を満員にし、渋谷・WWW Xでのツアーファイナル公演をソールドアウトさせた(残念ながら台風のため2019年3月12日に公演延期)。

音源としては、活動スタートから1年に1度のペースでEPをリリースし、『CRCK/LCKS』に続き『Lighter』『Double Rift』と、計3作品を発表。

着実に活動の幅を広げつつ、人気も高まる一方のCRCK/LCKS。彼らの魅力といえば、モダンなジャズサウンドとキャッチーなフレーズ、そしてテクニカルなアプローチを盛り込んだ新感覚J-POPである。ラップのように早口になろうとも美しく軽やかな小田の歌声と、超絶テクで絡み合うムーディーなバンド・アンサンブルが魅力だ。

そんなCRCK/LCKSの魅力について、3つの楽曲を通して迫りたいと思う。



●CRCK/LCKS(クラックラックス)『窓』MV



まずは昨年リリースされたサードEP『Double Rift』から、今のCRCK/LCKSをご紹介したいと思う。

元々はジャズ界から主に注目を集めていた彼らだったが、近年はキャッチーな歌フレーズを持ちこみ、J-POPファンのリスナーも多いという。

特に今楽曲「窓」は、爽やかな風が香るグッドメロディだ。

陽だまりのようなあたたかな小田の歌声は、軽やかにステップを踏むように紡がれていく。

その歌声と共鳴するように、CRCK/LCKSの持ち味であるメンバーのテクニカルなフレーズが際立っている。一音一音がきめ細かい音色が合わさった濃密なグルーヴが舞うのだ。

歌を主軸としたJ-POPらしいメロディに、爽やかなジャズテイストを重ね、今までありそうでなかった新感覚の音楽を生み出している。

キャッチーな耳あたりに、幅広いリスナーがいることも頷ける。



●CRCK/LCKS(クラックラックス)「No Goodbye」 MV



先ほどの爽やかな印象とは一転、「私のために狂って」という衝撃的ワードからスタートする「No Goodbye」。こちらも『Double Rift』に収録されている最新の楽曲だ。

一聴すると恋愛について歌われた曲のように感じるが、表現されているテーマはそこだけにとどまらない。晴れやかなメロディは一切なく、淀む想いを表現するように、音色は常に低空飛行している。

戻らない時間への想いを辛辣に歌っているのだが、これまたとてもヘヴィーな一曲となっている。

サビでこそ華やかに展開するが、切なさを引き連れまま音色が足されていくので、サウンドの厚みが増しても悲しみを感じる一方だ。胸が張り裂けそうな想いを破裂させるように歌い、アンサンブルを織り成してゆく。

笑顔の終わり、泣き叫ぶ前。心が揺れて、抑えられないあの感触だ。届かないものへ手を伸ばしてしまいそうになる、あの苦しさを、彼らは鮮明に描いているのだ。

胸の震えを細かく刻むドラミングとベースラインは、躍動感とともに、繊細な心を表現する。一方、ギターリフとキーボードで駆け巡る想いの強さを表現している。

テクニックがあってこその極めて細かいアプローチで、これが今楽曲の魅力をさらに引き立てている。

そして、メンバー個々のスキルは聴いての通りかなり高いのだが、それを楽曲内でけして押し売りしないのも魅力の1つだ。

適材適所に自らの技を盛り込む。抜く時は抜く。この緩急の差が、CRCK/LCKSの音楽にさらなるストーリーを生み出し、引き込まれるほどのバックグラウンドを作るのだ。



●「Goodbye Girl」PV CRCK/LCKS (クラックラックス)



最後にご紹介するのは彼らのファーストEP『CRCK/LCKS』の楽曲「Goodbye Girl」。

ここで改めて、彼らの原点に触れたい。

彼らといえば、やはりテクニカルな演奏にある。ジャズとシティポップをかけあわせたような甘い世界に、テクニックを駆使した個性豊かなフレーズが合わさり、どこを切り取っても刺激的なワンシーンが見える。拍子が切り替わるたびに、引き込まれていき、生み出される音ひとつずつに心が奪われる。

どれも角が丸く、あたたかな音色を奏で、耳障りなものが一切ない。また、後半にかけて音の肉厚が増して、疾走感がぐんと上がるのも気持ち良い。彼らの音楽は“快適”なのだ。

しかし、それだけではない。

やはり注目すべきは、小田の歌声だ。

韻を踏むラップからスタートし、最後には感情が起伏するように、歌声が変貌していく。心の高ぶりを見せるように、歌声はどんどん叫びに変わっていく。彼女のきれいな声から想像もつかないほどに、エネルギッシュに吐き出されていくのも魅力的だ。

そして叫んだかと思いきや、瞬時に話し声のように収まりを見せる。

この静と動の差が、MVに登場するダンサー・ハラサオリによるコンテンポラリーダンスとリンクして、よりリアルな世界観と生まれ変わる。

テクニカルやジャズという言葉だけ聞くと、おしゃれで落ち着いた音楽という印象を持つ人も多いだろうが、彼らの音楽は非常に情熱的で、心を震わせるもの。

静と動の変化球で、情熱的な世界へ導いてくれるのだ。


年々さらなる進化を見せてきたCRCK/LCKS。今年はどんな音源をリリースし、どのように活動を広げていくのか。期待に胸を膨らませる一方だ。

3月には短いツアーが予定されている。

場所は東京・新代田FEVER、名古屋APOLLO BASE、梅田Zeelaの三カ所だ。ゲストを交えた楽しい夜となるに違いない。

彼らはきっと大きなステージへ昇り詰めるだろう。立ち寄りやすいライブハウスで見られる今のうちに、ぜひ足を運んでほしいと思う。



【ライブ情報】

CRCK/LCKS(クラックラックス) 

2019春のパパパパ!ツアー

2019年3月6日(水)

会場:大阪ZEELA

OPEN:18:30 START:19:00

ADV:¥3,000 DOOR:¥3,500

with:DENIMS

〒530-0027

大阪府大阪市北区堂山町1-5 三共梅田ビルB1F

TEL:06-6316-1199 

HP:http://osaka-zeela.jp


2019年3月7日(木)

会場:名古屋APOLLO BASE

OPEN:18:30 START:19:00

ADV:¥3,000 DOOR:¥3,500

with:長谷川白紙

〒460-0007 

愛知県名古屋市中区新栄2-1-9 雲竜フレックスビル東館B1F

TEL 052-261-5308 

HP:http://apollo.sflag.co.jp


2019年4月26日(金)

会場:新代田FEVER

OPEN:18:30 START:19:00

ADV:¥3,000 DOOR:¥3,500

with:後日発表

〒156-0042

東京都世田谷区羽根木1-1-14 新代田ビル1F

TEL:03-6304-7899

HP:http://www.fever-popo.com


【リリース情報】

"Double Rift"

2018.7.11 
POCS-1710 
¥2,000

Amazon / タワーレコードオンライン

 1.Introduction

 2.O.K.

 3.No Goodbye

 4.Skit

 5. 窓

 6. たとえ・ばさ

 7.zero

 8. 病室でハミング

 9.Shower


【HP】http://crcklcks.tumblr.com/

【Twitter】https://twitter.com/crcklcks?lang=ja