指パッチン奏者として活動中の指男。
指パッチン奏者というと「？」が浮かぶ人もいるかもしれないが指男は、圧倒的に高速な指パッチンや、両手を駆使した複雑なリズムの指パッチンなど、難度の高いフレーズを難なく奏でる、圧巻のスキルを持った奏者だ。
元々音楽に興味を持ったきっかけは、中学一年生の時に聞いた「サカナクション」だった。独自性の高い音楽を鳴らすサカナクションに憧れ、自身でも楽器をやりたいと思ったが、手先が器用ではなく断念。そんな中で思いついたのが、「指パッチンならば簡単に出来るのではないか？」ということ。実際にやってみると、指を鳴らすことを気持ちよく感じたという。以降指を楽器のように鳴らすことを続け、それから3・4年経つ頃には、今のように誰もが驚くスピードで指を鳴らすことが出来るようになった。そんな彼の高速指パッチンはメディアにもフィーチャーされ、人気番組「探偵！ナイトスクープ」に出演したこともある。
それまでは「人に見せるべきではないと思っていた」という自身のパフォーマンスだが、こうした露出に対しての周りのリアクションが、良い意味で思っていたのとは違っていて、「発信していけば受け入れてくれるのではないか？」と思うようになっていった。そして2017年以降は自身で能動的に発信するように。それからはボーカル×パーカッション×指男という編成でライブを行ってみたり、結婚式の余興にアーティストとして呼ばれるようになったりしていった。
そんな風に自らの指一つで扉を開いていくアーティスト、指男に注目だ。
・【宿命】指パッチン世界一の男が "Official髭男dism/宿命" 本気で歌いながら演奏してみた【Official髭男dism】【甲子園】
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ただ指パッチンをするだけではなく、指パッチンをしながら「Official髭男dism/宿命」を歌っている映像。単純に指パッチンだけ見ても手数が多く、独特な音の入れ方をしていて、実に音楽的な印象を抱くが、それを歌いながら行っているというところにレベルの高さが感じられる。
一定ではないリズムを叩きながら歌うというのは、ギターの弾き語りやピアノ弾き語りでコードを弾きながら歌うのとはわけが違う。やろうとするとそのリズムに引っ張られて、歌のメロディーも変な音の入れ方になってしまうことも多い。しかし彼はそれを難なくこなし、かつキーの高い楽曲の歌唱もスムーズに聞かせている。高いパフォーマンス力が見て取れる一曲。
・【笑点のテーマ】指パッチン世界一の男が「笑点のテーマ」演奏してみた
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「意外な選曲であり、かつ老若男女が知っている曲」ということで選んだこの曲。ポップでコミカル、しかしながらどことなくビックバンド系のジャズのムードにも似たような雰囲気を感じる笑点のテーマ。そんな独特な雰囲気を壊さないようにしつつ、指パッチンを入れていかないとならない。ゆえに、「アレンジの構築は難しかった」という。
しかし楽曲の隙間をうまくつくようなアレンジで、雰囲気をキープしたまま曲に加速性を加えられている。指パッチンのスキルもさることながら、そんなアレンジ力の高さも堪能できる演奏だ。
・Ed Sheeran/Shape Of You(High Speed) Playing Finger Snaps
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エド・シーランの代表曲といえる楽曲「Shape Of You」。そんなShape Of Youを1.25倍速にしたものに、指パッチンを合わせている。楽曲のテンポがまずまず速い分、指パッチンの手数も多い。また海外の音楽ならではの独特のグルーブ感がある曲だけあって、指パッチンを入れるにもやはりそのグルーブ感を損なわないための工夫が必要だが、しっかりとそれが出来ていて、ノレる印象だ。
日本でももちろんのこと、世界的にはより有名といえるこの楽曲を選んだのは、「海外における知名度も貪欲に追っていきたい」という思いがあったから。実際ただ指パッチンをするだけではなく、足や腰など身体全体を使ってパフォーマンスをする彼の姿、また単純に高速な指パッチンをしている様などは言葉がなくても分かりやすく、引き込まれるところがあるだろう。この映像においても、海外からのコメントが多数見られる。
今後は会社で働きながらアーティスト活動を続けて、指パッチンの音だけで曲を作ったりするなど、オリジナル曲の展開も考えているという。
実際にそのためのオファーもしているとのことなので、期待は高まる一方だ。
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