歌にモデルに役者にとマルチに活躍する、ホシノカオリ。
フリーランスとしてモデル活動をスタートさせたのは2017年3月より。以降スポーツ水着のSHOWや、NAGOYA FASHION FESTAなどに出演。
役者としても「仮面ライダーアルケシス」に主演したり、「OHTRA / after summer」のMV、「ネッツトヨタ愛知プロモーションビデオ」などに出演した。
2018年9月からは音楽活動も始め、2019年1月からはギターもスタート。そんなギターと、幼少期からやっているというピアノを使った弾き語りが、彼女の主なスタイルだ。
ホシノカオリが奏でる音楽からは、ゆるさの中に高いアーティスト性を感じる。サウンドは全体的にまったりとした雰囲気のものが多く、そのまったりした音の中には余白が多めだ。歌のメロディーもあまり詰め込むわけではなく、やはりまったりと流れるものが多い。それを、ややリバービーなサウンドかつ、耳にひっかかるような独特な粘度のある声で歌うため、ただゆるいだけではなく、どこか音楽性も高く感じられるのだ。
一言でいえば「耳なじみは良いのにどこかクセの強さも感じられる」。ホシノカオリは、そんなアーティストだ。
・ぼくはけもけも/☆
自身にとって代表作という楽曲「ぼくはけもけも」。
≪ぼくはけもけも≫≪ずっと一緒に≫≪辛いことあったらけもけもするよ≫と歌う歌詞や、まったりと鳴らされるギター、なんとも言えないずれ感が気持ちの良い二つの歌唱、そして何より心地の良いメロディーが高い癒し力を発揮している1曲だ。
そんな癒しの雰囲気の中に、60年代や70年代の洋楽ソロアーティストたちのような、微細なサイケデリックさも感じられる。それはやはりギターの音やメロディーの、絶妙なバランスのゆるさからだろう。
このゆるさが、今だからこそ鳴らせる音なのか、それとも今後もずっと失われないのか、注目してみたいと思わさせられる。
・☆(ギター2週間弱で初ライブ)〜ただ弾きたかった〜
ギターを始めて2週間という段階でのライブ映像。初心者というべきタイミングでのライブ映像なので、達者にギターを弾きこなしているという段階ではないが、逆に音楽の初期衝動のようなものが感じられる。
2曲目の即興楽曲でも≪私はギターが弾けません≫≪ステージに立ったらギターが弾けると思ってた≫と歌っていたり、MCでも「全然弾けないです」と言っていたりするように、自身でも弾けない段階でライブをしているのが分かっているにも関わらず、ギターをもってライブに出演。そして出来ることをしながら精一杯楽曲を奏でる。そんな姿勢はまさに音をたのしんでいるように見えて、「これぞ音楽」と思わされるところがある。
ホシノカオリは、度胸と不思議に人を引き付ける魅力があるアーティストだということが分かるライブ映像だ。
・なまけものように死ぬ/☆
≪なまけもののようにどうしようもなく生きたいの≫と脱力感溢れる歌詞で綴られている一曲。しかしただゆるいだけではなく、≪人間はルールを守らなきゃヒト属には属せない≫≪人間は何かと我慢しがちなことが多い様です≫と現代社会の生きづらさにピリッと刺さるような歌詞も見られる。とはいえやはりサイケデリック感にも繋がるような音数の少なさ、ゆるさを感じられるサウンドで覆われているだけに、そんな歌詞もメッセージ性が強くなりすぎることがない。
抜群のバランスでゆるさとメッセージ性を共存させている1曲だ。
この2020年は、夏ごろに合作のリリースがあったり、MVの公開も控えていたりするという。そんな風に、ますます彼女の音楽に触れる機会は増えていく。
今後そうして音に触れる機会が増えるたびに注目度が増していくことは間違いない。そしてその注目の中で、ますます自身の感性を研ぎ澄ましていくだろう。今のうちに追いかけながら見守っていくことをおすすめしたいアーティストだ。
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