東京都出身のシンガーソングライター、斎藤アリーナ。 

NHK Eテレの子ども向け音楽番組「ムジカ・ピッコリーノ」にてヒロインを務めていたという経歴の持ち主で、オーストラリア人の父と日本人の母を持つ、英語と日本語のバイリンガル。そんな特性を活かして、日本語でも英語でも作詞作曲が出来るというのが一つの大きな特徴だ。

「ムジカ・ピッコリーノ」卒業後に都内を中心にライブ活動をスタートさせ、2019年12月には1stシングル「Tell Me Why/記憶のモノローグ」をリリース。R&Bやソウル、ジャズの要素を感じる味わい豊かな楽曲は、彼女が2000年生まれの19歳(当時)ということを忘れさせる、深みのある作品となった。

この2020年7月1日には、ニューシングル「Night Owl」をリリース。ソロのシンガーソングライターとして、今メキメキ注目度が高まっている存在だ。




・斎藤アリーナ/Tell Me Why(MV) 




2019年12月リリースの1stシングルからの楽曲。 

R&Bを色濃く感じる奥行き抜群の歌声を、牧歌的でどこかレトロな雰囲気のピアノ伴奏に乗せて響かせるというシンプルな構成の楽曲。そんなシンプルな楽曲ゆえに、歌声の響きの良さがばっちりと伝わってくる。

歌声で特に注目してほしいのは、音の切れ目だ。音の切れ目で起こるかすれ感は、まぎれもなくジャズシンガーやソウルシンガーのそれで、深みが圧倒的。思わずアメリカやヨーロッパのジャズバー・ソウルバーでウイスキーでも飲みながら聴いているかのような気分になれるだろう。

サウンドから歌声からメロディーから、どこをとってもワールドスタンダードだといえる1曲。




・斎藤アリーナ/Night Owl 


2020年7月1日リリースのニューシングル「Night Owl」miffrino(みふりの)氏プロデュース。「愛への依存から抜け出そうともがく姿を描いた」というこの楽曲は、そんな姿をそのまま音にしたかのような一曲。サウンドは全体的にアンビエントでありながらも、エレクトロニカな音も適度に散りばめられておりポップにも聞こえるのが印象的。アンビエントロニカとでもいうべき、独特の気持ち良さがある楽曲に仕上がっている。

そんなサウンドの中で、歌声は儚げに響く。消え入りそうでもあり、力強くもある声色が、どこか儚げに聞こえるのだ。そしてその儚さが、さらに楽曲の世界観を深化させる。

真っ暗な部屋の中でヘッドホンやイヤホンで聞き、世界観の中に浸りたくなるような楽曲だ。



ソウルフルで深みのある歌声で、日本だけではなくワールドワイドな舞台で響きそうな音楽を奏でる彼女。 

実際、ハーフでありバイリンガルでもあるというバックボーンを活かして「海外でチャレンジしてみたい」「アポロシアターに出たい」という目標も抱えている。

これからどこまで飛び立っていくのか、追いかけてみたいと思わせてくれるシンガーソングライターだ。




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