宮城県塩竈市出身のシンガーソングライター、asari。 

2009年から全国の歌謡コンテストに出場。多くの大会で入賞を果たし、2011年よりシンガーソングライター「asari」としての活動をスタートさせる。しかし直後に東日本大震災が発生。仕事もできず車も流され、「音楽の道が閉ざされてしまうのではないか」「この先どう生きていけば良いのだろう」という不安を抱くも、「ここで制作しなければもう後がない。生きたのだから今のままの気持ちを歌にしよう」と奮起。楽曲「塩竈桜」を書き上げる。

仮説住宅での炊き出しライブを行うなど、2011年より継続的に、音楽を通した震災復興活動にも注力する。2016年9月からは1年間「復興応援ライブ」と題した入場無料ライブも開催。さらに昨年2019年にはクラウドファンディングで資金を募り、同イベントをリスタートさせた。

「生活・性格が音楽に出ると思っている。だからこそ音楽じゃない部分を大事にしたい。」と語る彼女の音楽的な特徴は、幅広い人が寄り添える、共感力の高さにある。自身では「ダメといいが共存しているのがasariの歌唱」とも語っており、演歌・歌謡曲・ポップス・キッズソングなどどんなジャンルの楽曲でも歌えるというのも一つの特徴だ。

2021年の活動10周年を目前にして、今年の12月には地元でワンマンライブも予定されていたが、それも新型コロナウイルス感染拡大防止の影響でいったん中止に。この夏に予定されているリリースに合わせてのリリースライブをしたいという考えもあったが、それも難しくなった。しかしなんとか応援してくださる方々へ音楽を届けるために、新しい試みとしてMV制作を検討中。

これからの活動にますます期待が高まる、塩竈の歌姫だ。




・塩竈の歌姫asariファーストシングル『塩竈桜』試聴版 




2012年1月にリリースされた自身の1stシングル。自身が音楽活動を続けるきっかけとなった1曲であり、全国公開映画「救いたい」の挿入歌として採用され、彼女の注目度を高めるきっかけにもなった1曲。

どこか民謡を思わせるような懐かしい旋律と歌声で、「不安で先も見えず、前にも進めず後ろにも戻れない、震災当時のありのままの気持ち」を歌う。

込められているのは「頑張ろう!前に進もう!」というグイグイした気持ちではなく、5月の始めに満開になる故郷の桜のように「遅くてもいいから満開の笑顔を咲かせよう」という想い。そして「今は明日が見えないけど、桜はあきらめずに私たちの復興、生きる姿を見守ってくれている。桜が咲けば心が癒されるように、私たちも生きていればきっと…」という希望や願いだ。

渦中の人に寄り添える楽曲。




・塩竈の歌姫asariセカンドシングル『恩送り』試聴版 




2012年10月にリリースされた2ndシングル「恩送り」。誰かに受けた恩をその人に返すことを恩返しという。それとはまた違い、誰かにうけた恩を違う人に贈るのが恩送りだ。 

震災の時、津波で帰宅できなかったという彼女。翌日、帰宅できた際に家族が涙を流して喜んでくれたことで「人は生きているだけで人は誰かの為になっているし、何かを与えられているんだ」と気が付いた。それを伝えているのがこの楽曲だ。

≪感謝の気持ちを力にして生きることで恩返し≫≪傍にいても離れていてもあなたを思う恩送り≫と、自身の家族への感謝や生きていく決意がつづられた言葉と歌声に、聞く者の感情がリンクし、自分も生きて恩を送っていこうと思わせられる。




・命のバトン 




今の時代は、家族で一つの歌を共有できないことも多い。しかし幼いころは家族で音楽番組を楽しみ同じ歌を聴いたりするなど、家族の団欒の中には音楽があった。この「命のバトン」は、そんな音楽のように“世代も時代も超えて歌うことや聴くことを共有できる歌“を目指して制作された。 

ピアノとストリングスを中心とした優しくて壮大な雰囲気のサウンド。その中で力強く、そして優しく響くasariの歌声。さらに≪命のバトンをつなごう 懐かしい人想いながら≫≪命のバトンをつなげよう あの日になくした夢を探して≫≪顔をあげて 大丈夫だと 心すべて受け止めていくから≫と歌う歌詞に、柔らかいメロディー。どこをとっても全世代に心地よく響く。みんなで歌いながら、長く愛される歌になっていくことも想像できる楽曲だ。

今後MVも制作予定。



今は、YouTubeにオケも自分で作る「歌ってみた」を投稿し、それが音楽の勉強にもなっているという彼女。 

夢は「歌い続けることができるように、常に求められる存在であること」。さらに「自分が生み出す楽曲が、もし自分が死んでも歌われるような曲であってほしいし、身近な存在として寄り添っていられる曲でいてほしい。」とも語ってくれた。

自分が求め続けられる存在となるためにはヒット曲を出したり、有名になったりすることが大事。そのために今は上京し、東京で音楽活動中だ。

それが地元への恩返しになると信じて、彼女は今日も進んでいく。




【HP】 

https://www.utauasari.com/


【Twitter】

https://twitter.com/utauasari?s=20


【YouTube】

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【オンラインショップ】

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