バーチャル青巫女、音崎リタ(おとさきりた)。
元々歌い手として活動していたが、2019年11月~12月にかけて行ったクラウドファンディング企画の成功によって2020年1月にバーチャルデビュー。以降バーチャルシンガー/Vtuberとして活動を展開。
生配信や自己紹介動画などではまろやかなトーン、おっとりとした口調で話す彼女だが、楽曲の歌唱となると少し雰囲気が変わる。柔らかい透明度はしっかりと保ちつつも、ロックなサウンドとも相性抜群な、より輪郭がはっきりとした歌声へと変貌。溢れ出る感情で空間を切り裂くような高音も一つの持ち味だ。
Vtuberとしてはまだまだ活動したてながら、2月にはVtuberデビュー曲となるオリジナル楽曲「神代も聞かぬほどの音を」を発表するなど、精力的に活動中。
・音崎リタVtuberデビュー曲‼「神代も聞かぬほどの音を」【新人Vtuber/オリジナルソング】
音子猫神社(ねこねこじんじゃ)という小さな神社で社務につとめている音崎リタ。
そんな彼女のVtuberデビュー曲となるこの楽曲は、全体的には疾走感のあるロックサウンドで構成されていながら、どこか和風な香りが漂う。メロディーの音運びや≪心花咲く縁(えにし)≫≪淡雪も消え射す光≫といった美しい言葉選びには特にそんな和風な匂いが強く出ており、ノスタルジックに響いてくる。
そんな和のエッセンスと、大和撫子的美しさを感じる、柔らかいながらも輪郭がはっきりした歌声の相性は抜群。全体でオリジナリティのある空気感を作り上げ、どっぷりと世界観に浸らせてくれる。
「応援してくださった皆様に感謝の気持ちを込めた1曲です」と話すように、≪あなたがそこにいるから優しい時間に包まれて私は笑える≫といった想いが伝わる歌詞もポイントの一つ。
・【音崎リタ】私らしく「ドラマツルギー」を歌いました!【歌ってみた】
「この曲をきっかけに知っていただいた方が多い」というこの楽曲は、Eveの楽曲「ドラマツルギー」の歌ってみたバージョン。
儚げで感情がたっぷりと乗っているのが原曲の歌唱の特徴だが、この歌ってみたバージョンにも、そんな原曲へのリスペクトが感じられる儚さが冒頭の歌唱から聴いてとれる。それでいて感情はより込められているように聞こえる。特に張り裂けそうな高音は、思いが溢れている雰囲気だ。
また、的確なリズム感で歌い上げているというのも一つのポイント。比較的に言葉が詰め込まれている楽曲で、音だけではなくリズムを的確に取りながら歌うということも難しい楽曲だが、違和感なくノリよく聞かせている。高音の鋭利な勢いだけではなく、そんなリズム感の良さもこの歌唱の魅力だ。
・Henceforth /covered by 音崎リタ【歌ってみた/新人Vtuber・Vsinger】
Orangestarの楽曲「Henceforth」の歌ってみた動画。
「夏を表現したくて歌った1曲」と話すこの曲は、夏の青い空を思わせるような爽やかな疾走感の中で、切なさをかみしめながらも強く、あるいは弱いままで歩き出そうとする1曲。原曲はボーカロイドIAによる歌唱で、ボーカロイド特有の無機質さが逆に切なさを引き出しているというのが一つのポイント。
この歌ってみたバージョンでは、冒頭からしっかりと息を含めた、感情の強い歌声で彩っている。そんな感情に引っ張られて歌詞が映像的に伝わってくるというのがこの歌ってみたの魅力だ。
また、自身でも「高音を活かせた」と話すように、魅力的な高音もたっぷりと堪能できるので、彼女の歌声の魅力に気が付きやすい1曲でもあるだろう。
今後は「とにかく活動を長く続けることが一つの目標」だと話す彼女。さらに「3Dモデルも実現したいことの一つであり、皆様に新しい魅力を届けたいです」とも話してくれた。
その感情豊かな歌声は、きっと多くの人の心と共鳴するはず。ぜひこれから長く追いかけて、いろいろな作品で歌声を堪能していただきたい。
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