エレクトロサウンドを中心とした多彩な音像で、鮮やかに世界観を描くボーカロイドプロデューサー、市瀬るぽ。 

2011年からオリジナル曲の投稿を開始した市瀬るぽは、ボーカロイドのキャラクターとしての魅力を引き出すキャッチーなメロディとビート感の強いサウンド、ストーリー性豊かな詞世界で支持を集めてきた。

楽曲投稿のみならず、「ボーカロイド×アート」をコンセプトにしたコラボレーションイベント「Vocaloid Arts(ボカアーツ)」を渋谷2.5Dにて企画・開催するなど、独自の活動も展開。2018年にはマジカルミライ楽曲コンテストにて「ボクラノート」で準グランプリを獲得し、2020年には「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat.初音ミク楽曲コンテスト」にて楽曲「alive」がグランプリに選ばれてゲーム内楽曲に採用されるなど、年々その知名度を広げている。

2021年には活動10周年も控え、表現力豊かな実力派ボカロPとしてますます注目を集める存在だ。




・Step by step / 市瀬るぽ feat.鏡音リン 




市瀬るぽの代表曲のひとつが、2019年5月に投稿された「Step by step」。YouTubeでの再生回数が現時点で27万回を突破しているこの曲は、爽快感をもって広がるエレクトロポップサウンドと鏡音リンの力強くストレートなボーカルが一体になって、エモーショナルなメッセージを描いている。 

等身大の言葉で前を向く歌詞のストーリーも合わさって、聴いているうちにポジティブな気持ちになれるアップチューンだ。

ボカロカルチャーが好きで、ボカロへの愛と感謝をもって活動しているという市瀬るぽ。この曲でもエフェクトをかけることでリンの声のきらびやかさがより際立っていたりと、ボカロの個性を引き出す調声がなされているのが分かる。

鏡音リンというキャラクターそのものの魅力も伝わる一曲として聴いてみてほしい。




・泡沫と水風船 / 初音ミク 




初期曲のひとつで2014年に投稿された「泡沫と水風船」は、初音ミクをボーカルに、アンニュイな空気感の中で幻想的な風景を描くミディアムナンバー。儚い詞世界と繊細なアンサンブルの中に、破壊的なシンセサウンドが織り交ぜられることで、悲しげな激情を生み出している。 

音楽的ルーツのひとつとして、ボカロP・椎名もたを挙げている市瀬るぽ。その一面も垣間見える、ノスタルジックな一曲として注目だ。




・alive / 市瀬るぽ feat.鏡音リン 




「プロジェクトセカイ楽曲コンテスト」のグランプリ曲で、同ゲームにも収録される最新曲「alive」。市瀬るぽの持ち味でもあるキャッチーなエレクトロビートに、未来が開けるような明るい詞世界がマッチしたキラーチューンに仕上がっている。 

テーマとして「ボカロがあったから自分の音楽を聴いてもらえている」という思いがあるそうで、「何も出来ない僕にでも 君の声がそこに有るから ここまで来れたから 辿り着けたから」といった歌詞にもその気持ちが反映されている。

また、プロジェクトセカイ応募曲ということで、より「ゲーム」を意識したオケになっているのも注目ポイント。地に足の着いたリンのボーカルやよりビート感の強いリズムセクションにも目を向けながら聴いてみよう。



「これまで10年間聴いてくれた人がいるから活動できた」と感謝を語り、これから自身の音楽を聴いてくれる人との出会いも楽しみにしているという市瀬るぽ。来年には活動10周年も控え、活動の節目に向けて準備も進めているという。 

今後のボカロシーン、ネット音楽シーンでますます存在感を高めていく市瀬るぽが、これからどんな音楽世界を見せてくれるのか期待が高まる。ぜひYouTubeチャンネル登録やTwitterフォローをして、活動の最新情報をチェックしてみてほしい。




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