埼玉は熊谷発のユニット、りさボルト&Hys。
2017年に活動を開始すると、現在に至るまで全国各地でライブ活動を展開。
同年10月にはミニアルバム『かがりび』を発表。
その後、2枚のミニアルバム、さらに3枚のシングルをリリースしている。
綴られる言葉同様に感情の純度が高いりさボルトの歌声と、
そんな歌声の感情をさらに引き出し増幅させるようなHysのサックスの音色。
そのどちらもが刺さり、心に余韻を残す。
・「オレンジ」りさボルト&Hys(2020.10.17リリース シングル「オレンジ」より)
2020年10月にリリースしたシングル『オレンジ』の表題曲。
この曲を作ったきっかけは、2020年2月に仲間が亡くなったことだという。
そのまま新型コロナウイルスが全国的・世界的な流行を見せるなど
いろいろなことが起きた中での、「自分の感情を詰め込んでいる」。
そしてその込められた想いは、感情的な歌声や音色からダイレクトに伝わってくる。
歌声やサックスの音色を聴いているだけで、胸がぎゅっとなる1曲だ。
この楽曲は≪かざした手の隙間オレンジ色 君に会える気がしてまた走り出す≫
というフレーズで締めくくられる。
そんな最後の1フレーズに関しては、ずっと思いつかなかったそうだ。
しかしある時、富士山の自衛隊の演習場に訪れた時、何時間も待っていると雲が晴れて、
その先に富士山が見えるという経験をした。
そんな経験とリンクさせながら「ずっと待った先に希望があればいいな」
という思いを綴ったのだ。
また、コーラスワークを意識しており、
「サビでコーラス、サックスを入れるという構成にもこだわりがある」とも話す。
是非コーラスや音の入り方にも注目して聴いていただきたい。
・「STAND BY YOU」りさボルト&Hys(2020.7.8リリース シングル 「Heinetsu」より)
2020年7月リリースのシングル『Heinetsu』収録曲。
アコースティックギターをかき鳴らすような雰囲気があった先の楽曲『オレンジ』に対して、
この楽曲『STAND BY YOU』はアルペジオベースで繊細な音を鳴らす。
対極にあるようなサウンド感の1曲だ。
歌声もささやくような質感で、心にそっと入り込むムードがある。
そんなサウンドの落ち着いた雰囲気を表現するべく、MVにも自分たちは映っていない。
またディレクションのアドバイスもあり、
「打ち込みのリズムパターンを取り入れている」というのも特徴的だ。
描かれているのは「ライブができなかった時期の、
お店のマスターやお客さんに会いたいという気持ち」。
それを真っ直ぐシンプルな言葉で、愛に溢れた世界観にのせて伝えている。
その歌詞の温かさも心地よい1曲。
・「泥沼の日々」りさボルト&Hys(2019.9リリースミニアルバム「いざよい」より)
アコースティックギターとサックス、そこにさらにピアノを取り入れている楽曲『泥沼の日々』。
2019年9月リリースのミニアルバム『いざよい』に収録されている。
サビでの≪劣ってたっていいさ、ただ怠ってんじゃねぇぞ≫という歌詞が印象的なこの楽曲。
元々は自身に対してのメッセージ的な意味合いがあったその言葉だが、
ライブなどで披露していくうちにファンの方に「応援歌」と言ってもらったりするなど、
楽曲自体が多くの人に影響を与えるように成長していった。
自身では「この曲に言いたいことは全て書ききった。
人によって受け取り方が変わると思うし、それでいい」と話す。
何かを目指して頑張っている人。
その最中で泥水をすすりながら生きている人。
きっとそんな人たちは、この楽曲に・彼女たちの姿勢に奮い立たされ、
足に力をもらえることだろう。
「今年11月頃に9曲入りのアルバムを出したい」という彼女たち。
「バンドサウンドでお届けできたらいい」と、構想も明かしてくれた。
また「普段から全国各所でライブツアーを行なっており、
毎年一箇所で大きなワンマンライブも行っている。今年も状況次第でワンマンは開催したい」
「今後も自分の足でいろんなところに回るオールドスタイルを貫きたい」など、
そのライブ活動の展望も話す。
その音・パフォーマンスはきっと、今後ますます広く響き、
様々な人の心に影響を与えていくことだろう。
注目すべき二人組であることは間違いない。
【HP】
【Twitter】
【Instagram】