沖縄県西原町出身のシンガーソングライター大城貴史。


1992年生まれのみずがめ座、現在は神奈川県に活動拠点を移し、精力的に活動を続けている。

2018年、前身グループ「Sky's The Limit」からソロに転身、

今まで以上に親しみやすい楽曲を心がけた活動で、根強いファンを獲得しつつある。


独学で楽曲制作を学び、オリジナル曲を世に送り出す大城。

独学が故に荒削りである部分もあるが、だからこそ何気ない生活を切り取ることに長け、

見逃しやすいような些細な感情を切り取って届けられるのかもしれない。


「僕自身の半径5メートル以内であれば、みんなにも共有できることがあるんじゃないか。」

そんな思いを胸に楽曲を制作するという大城。

大それたものではないことを大切にする彼の楽曲だからこそ、

共感するリスナーが多いのはそういった理由からだろう。


そんな風に考えるようになったことにはきっかけは、ソロとしての活動を決意したとき、

環境が変わるという点において自分が「何者でもないちょっと歌が上手いだけの人」

だと実感し絶望したことだそうだ。


そこで折れてしまえばそれまでだが、大城は違った。

「だったら、なんでもない人が作る世界があってもいい」

そう強く感じた大城は半径5mの世界を大切にアーティストとして再び歩み始めた。

今日は、そんな大城の魅力について迫っていく。




君はきっと最後の人 『たてしまもよう』- 大城貴史



2019年2月5日にアップロードされたライブクリップ。


邪(よこしま)という言葉があるが、その反意語として大城が生み出した造語が「たてしま」だ。

「全て君を大切に思うことで、肯定していこう」という意味が込められた言葉で、

君のおかげで価値観が変わったんだよというメッセージが込められているという。


誰にでも忘れたい・消したい過去があるけど、それも君の要素の一つなのであれば、

それにも感謝しないとね。というメッセージ。

どこまでも優しい大城の人間味が滲み出るような作品だ。


その甘い歌声も相まって、会場のファンを魅了した。



【切り抜き】♪もう1回 - 大城貴史 無観客ライブ2021.5.9



2021年5月11日にアップロードされた無観客ライブの切り抜き映像。


初めて自分で作った楽曲で、恋人同士のストーリーを描いた救いのない悲しい曲。

先立ってしまった男の人が、彼女をみているという設定で書かれたリリックは、ストーリー調となり進んでいく。


曲作りをどうやってやればいいのかと悩んでいた時期に出来上がった楽曲で、大城にとって転機となった楽曲。

自分が作りたいと思った曲をひたすら作ろうと思わせてくれたきっかけになった楽曲だという。


♪ 花とおじさん - 大城貴史 公式音源(歌詞付き)



2021年2月7日にアップロードされたオフィシャルリリックビデオ。


ドライブをしている最中に見かけた、

花に水をやっているおじさんをテーマに書かれた楽曲。


ヨレヨレなタンクトップを着て、花に水をやるおじさんから、

日々のちょっとした日常の愛おしさを感じたという大城。


どんなきっかけで人が救われるかなんて分からないけれど、

それでもそういった小さな日常を切り取ることに意義があると思わせてくれるナンバー。




ソロデビューから3年、紆余曲折を経て現在まで活動を続けた大城。

昨年からは新型コロナウイルスの煽りも受けており、決してイージーではなかった。


しかし、そんなネガティブな期間と引き換えに、ポジティブなことがたくさんあると伝えるべく、

フルアルバム制作も行いたいという大城。


夢を見せられる音楽とは対照的に、寄り添って歩む音楽がある。

そんなことを思い出させてくれる大城の今後に注目だ。




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