愛知県名古屋市在住の異端女シンガーソングライター、愛乃未来。
徳島県出身。1999年2月5日生まれ。
ギター1本と、ひとつのマイクから放たれる歌声のみ。
一見すると寂しくも思えそうなのに、その音と歌にどんどんと引き込まれ、
気が付けば世界観に没入して聞き入ってしまう。
そんな独自の吸引力を持つシンガーソングライターだ。
・私の名前を呼ばないで
ゆったりと奏でられる冒頭のアルペジオ。歌い出しまでの一呼吸。
まだ歌い始める前からすでに引き込まれてしまう楽曲『私の名前を呼ばないで』。
「具体的に書いたので、そこを聞いてほしい」というその言葉通り、
歌詞には≪あなたが他の女をいやらしい手つきで触って 好きだという口を見て 心臓が消える≫
≪スーパーマーケットに行ってハサミを買った≫と、シーンが浮かぶようなリアルな表現で描かれる。
そのリアルで重たい歌詞の世界観や「歌詞が響くように、メロディーは静かな感じに抑えた」
というゆったりとしたメロディーラインが、聴く者をその世界観の中に引き込むのだ。
・毒りんご
白雪姫からインスパイアを受けているという1曲『毒りんご』。
マイナー調で暗めの雰囲気のサウンド感でありながら、テンポはアップテンポ。
サウンド感とマッチするクールな雰囲気のメロディーラインやそんなテンポ感もあって、
ロックな雰囲気を覚える1曲だ。
時折聞かせる歌声のかすれ感、がなり感もまた、そんなロックなムードを強固なものにする。
それは、響いているのはアコースティックギターの音色と歌声だけなのに、
自然とドラムやエレキギターなどのバンドサウンドが聞こえてきそうなほどだ。
そんなこの楽曲からは彼女の、世界観を描くサウンドの構築力の高さや、
歌声の表現力の高さが強く感じられる。
・ハッピーセット
可愛らしい雰囲気のタイトル同様に、明るめでポップな楽曲『ハッピーセット』。
メロディーラインにも王道ポップソングの雰囲気があるが、
描かれている世界観にはピリッとした毒もある。
それが顕著なのは≪もうあなたの歯ブラシで排水溝の中を磨いたり
もうあなたのパンツでトイレを掃除したりはしない≫と歌う2番のAメロだろう。
ポップさが特に弾けるサビのメロディーラインからのそんな毒気には、
彼女の魅力が詰まっているようにも感じられる。
また、こうした明るいサウンド感の楽曲であっても、
その世界観の中に引き込まれるという点にも注目したい。
音や歌だけではなく、彼女ならではの言葉選びの妙が、
その吸引力に一役買っているということが改めて分かる。
9月には『シンガロンシンガソンOSAKA2021』に出演し、
同月頭にはそのコンピレーションアルバムにも参加予定。
さらに、TikTokやツイキャスなど、SNSでの活動にも注力していくという。
そこには「同世代に聞いて欲しい」という思いがある。
実際世代が近いほど、さらにその世界観にひきこまれやすいだろう。
【Twitter】
【リリース情報】
【ライブ情報】
2021年9月18日
『シンガロンシンガソンOSAKA2021 』