独自のポップセンスでユニークな音楽世界を築き、
邦楽ロックシーンの中で存在感を放ってきたバンド、サード・クラス。
1997年に結成されたサード・クラスは、メンバーチェンジを重ねながらコンスタントに活動を継続。
作品発表からライブ活動まで幅広く実績を重ねながら、邦楽ロックシーンの90年代、00年代、
10年代を越えて2020年代へと歩みを進めてきた。
現在はVo.Gt.はかまだ卓、Key.大塚やよい、Ba.大木温之(ピーズ)、Dr.クメムラヒトミの4人で活動。
最近はかつて所属していたUKプロジェクトの協力もあってサブスクリプションサービスでの楽曲配信も
解禁するなど、時代の変化にも合わせながらバンドの音楽を届け続けている。
バンド名の由来は「三流、3等、三組」といった意味合いから。
ユーモアとネガティブの中にある前向きさを持ち味に、聴き手の心にじわりと染み入る音楽を歌うバンドだ。
・サード・クラス/年上想い
4thアルバム「愛くらら」の収録曲のひとつで、現在の代表曲にもなっているという「年上想い」。
制作時に母が亡くなったという出来事があり、そこから生まれたのがこの曲だったという。
歌詞のキーフレーズとなっている「先輩闇だねここは」という言葉も、そのときに出てきたそうだ。
タイトルの「年上想い」は、母、先輩、さらに広く言えば音楽業界など、
自身にとって大きな先達を表しているという。
不思議な世界観の中にも確かなメッセージ性やポップロックとしての
キャッチーさが込められた一曲として聴いてみてほしい。
・サード・クラス / "白い太陽" MUSIC VIDEO
2015年には6thアルバム「ユメリシア」をリリースしたサード・クラス。
どこかファンタジックなストーリーアルバムとなっているこの作品では、
Key.大塚やよいが収録曲のおよそ半分を手がけ、バンドに新しい風を取り入れたという。
この曲も大塚の完全プロデュース作品となっていて、ふるさとへの想いを想起させるような歌詞と、
ミニマルで優しいアンサンブルが、独特の聴き味を感じさせてくれる。
幻想的でおとぎ話チックなMVは、ロシアの冷たい地方をイメージしたという。
楽曲の世界観ともマッチした映像世界に注目だ。