2021年に始動した音楽プロジェクト、ハルノ雨。

思い出はいつも雨だった。君に出会ったあの日もそうだ。物語の主人公は19歳の女の子。

その女の子が傘を閉じて新しい春を迎えるまでを、haruka(ボーカル)、hiroi(コンポーサー)から作り出される音楽で描いていく。


2021年8月公開の映画『マンケン男子とケイオン女子』では挿入歌『青の世界』『SUNNY』の作詞作曲、

さらには演奏指導も務めるなど、現在進行形で注目度を高めている音楽プロジェクトだ。

アーティスト写真は、岩倉しおり氏が担当。




・ハルノ雨 /『君がいない世界』【Music Video】



2021年1月にリリースした楽曲『君がいない世界』。


同プロジェクトで最初に制作した楽曲で、ボーカルを担当するharukaにとっては、

シンガーソングライターからバンドになってから初の作品だった。

しかし「表現者としての比喩が難しいなと思っているが、楽しんでできた」と、

その質の高さをしっかりと発揮している。


描いているのは、「田舎町から上京してきて間もない状況のこと」。

甘さもありながら、それを覆うほどの切なさ、

そしてその奥に力強さが宿る歌声で描くから、聞いているとどんどんと胸が熱くなっていく。

一言でいえば、エモーショナルでドラマチックな1曲だ。



・ハルノ雨 /『エンドロールの先へ』【Music Video】



「MV出演のダンサーの方の実体験をもとに書かれている」と話す楽曲『エンドロールの先へ』。

それは、「夢を描く中で挫折しそうになる」という経験だ。


リアリティをもって綴る≪ひらひら舞う涙さえも エンドロールの先へと続く 地図になる≫という言葉たちや、

弱弱しさとひたむきな力強さを兼ね備えて届ける歌声は、夢を見るすべての人の背中を押す。


実際、何かを夢見て進んでいると、諦めたくなってしまうことや、

諦めなければならなくなってしまうことはあるもの。

そして実際に諦める決断を一度はしかけるという人もたくさんいるだろう。


でも誰だって心の奥では諦めたくはないはず。

この楽曲は特に、そんな夢と現実の間にいる人に是非届いて欲しいと思う。


・ハルノ雨 /『青の世界』【Music Video】



映画『マンケン男子とケイオン女子』の挿入歌『青の世界』のセルフカバー。

冒頭≪あなたがいないこの世界は空白だらけのページをめくるようで 終わりが無くて終われなくてそっと閉じるよ≫と歌う同曲。

そんな何も見えないような状態から、過去と向き合って、一歩踏み出す。ここで描かれているのはそんな世界観だ。


その世界観を如実に映し出す感情的なボーカル。美しいコーラスや鍵盤も印象的な、繊細かつ爆発力もあるサウンド感。

そしてMVの青みがかった映像表現が、まるで痛みも光も内包した青春をそのまま切り取ったように、眩しく映る。




現在は「名刺がわりになるようなものになる」というアルバムを製作中のハルノ雨。

そんなアルバムのリリースを楽しみに待ちながら、まずは是非これまでの作品を聞き込み、

その世界観にどっぷりと浸っていただきたい。きっとそれは、胸に強く余韻を残すはずだ。



【リリース情報】
2021年10月4日
ハルノ雨公式YouTubeチャンネルにて
映画「マンケン男子とケイオン女子」の挿入歌『青の世界』をセルフカバーで公開

■映画情報

https://article.yahoo.co.jp/detail/729c14234ceaf6281121efef8b0914aa1abddbca