ヒップホップ発・東京シティ経由で現在進行形のポップカルチャーを切り開く、ラッパーのTossとシンガーのRyoによる二人組グループ、sankara。
二人とも幼き日を海外で過ごし、90年代のヒップホップ/R&Bをルーツに持ちながら、10年代以降の“シティポップ”や“チルアウト”といったドメスティックなシーンも捉えたトラックと、英語と日本語をシームレスに行き来するリリック/フロウが話題に。
2020年には、EP『SOP UP』が3月度の渋谷タワーレコード・ヒップホップチャートの1位、女優・内田理央出演のシングル『Elevator』のミュージックビデオは13万を超える再生回数を記録。また、DJ HASEBEの活動30周年記念アルバム『Wonderful Tomorrow』にも参加するなど、さまざまなアーティストとのコラボレーションにも積極的な動きをみせる。そして10月には、カテゴリーや世代を超えたニューカルチャーの創造を目指し、自身の主催イベント『SIMCITY』を立ち上げた。
2021年6月リリースの『HOME SWEET HOME』はゴッドタン、8月リリースの『Louder』は秘密のケンミンSHOW極のエンディングテーマに起用される。
・sankara 「Lullaby Produced by JQ from Nulbarich」(Official Music Video)
2021年11月17日リリースの作品『Lullaby』。JQ from Nulbarichプロデュースの1作だ。
Nulbarich的なアーバンな雰囲気と、sankaraのメロディーセンスの良い部分が絶妙にマッチしており、心地よくてお洒落。
軽やかにもディープにもノレるノリの良さがあるが、それが日本の音楽特有の切なさの文化や、海外のムードを混ぜ合わせたもののように響いてくる。一言でいえば、新感覚でありながらも居心地の良さを感じることが出来る1曲だ。
同曲をプロデュースするJQとは、音楽を通じた古くからの友人同士だという。
だからこそ“ヒップホップやディスコなどを下敷きにした、スムースなビートとラップとメロディの三位一体感”というsanakaraの魅力をさらに引き出したこの作品が生まれたというところもあるだろう。
ちなみに12月15日にはChilly Sourceからillmoreを迎えたリミックスも配信するとともに、両バージョンをAB面に収録しジャケットをKosuke Kawamuraが手掛けた7インチアナログ盤が発売される。
・sankara「Elevator」 (Official Music Video)
2020年3月リリースのEP『SOP UP』収録曲『Elevator』。
そんな彼らならではの楽曲だといえる同曲は、「アーティストからのウケも良い曲」だという。さらに「ライブでも生きる曲だと思う、この曲がセットリストに入ることでライブとして締まる部分が多い」と話してくれた。
MVはChilly Sourceのクルーに頼み制作。主演は女優の内田理央だ。そのMVのお洒落な仕上がりやサウンドの没入感が、楽曲を自身の生活のワンシーンに当てはめてくれる。
・sankara「hide and seek」track by DONGGEON from HYUKOH (Official Music Video)
韓国出⾝のベーシストDONGGEON(from HYUKOH)が、Rough Talker名義で⼿掛けた作品『hide and seek』。
揺れ感のあるギターサウンドや歪んだ鍵盤が印象的なロックシーン寄りの楽曲で、夜の街にはまるなんともディープな雰囲気がたまらない。
「曲自体は難しい部分もあった」というが、全体のディープな雰囲気とsankaraのポップさがいい塩梅で混ざり合う。
その雰囲気に酔いしれることができる、中毒性を感じる1曲だ。
ちなみにこの楽曲は両面A⾯シングル『HIDE AND SEEK / hide and seek』のうちの1曲で、同作はTossのラップとRyoの歌に、それぞれ異なるトラックを乗せたものとなっている。MVも対になっているなど、とても面白い試みの作品になっているので、是非この小文字の『hide and seek』と、大文字の『HIDE AND SEEK』を聞き比べていただきたい。
:『HIDE AND SEEK』
また、「春のリリース以降はライブをたくさん行っていきたい。主催イベントSIMCITYも定期的に開催しているので、是非来て欲しい」と、ライブ活動に期待が高まる言葉も頂いた。今月12月11日のワンマンライブを経て、2022年4月23日には渋谷WWWで2度目のワンマンも開催予定なので、是非どこかでライブに参戦してほしい。
【リリース情報】
【ライブ情報】
URL http://w.pia.jp/t/sankara-22/