仙台で結成されたロックバンド、ザ・キャプテンズ。


1960年代後半に日本で巻き起こった一大バンドブーム・グループサウンズ。

そのグループサウンズの系譜を受け継ぎ、“最後のグループサウンズ”を鳴らす。それがザ・キャプテンズだ。


ミリタリールックに身を包んだライブパフォーマンスは、国内のみならず、海外でも高い評価を得ている。

メンバーはBa.テッド、Dr.シミズトール、Vo.傷彦、Gt.ジャッキーという4名編成。


2001年に結成すると、翌2002年には音楽情報TV番組『LIVE STOCK』のレギュラー司会を務める。

2005年、『失神天国~恋をしようよ~』でメジャーデビュー。

2007年には初の海外ツアー“Last Group Sounds U.S. Tour 2007”を展開し、アトランタの大型フェス『Anime Weekend Atlanta 2007』にも出演。


その後、Vo.傷彦の二度の脳腫瘍の手術などもありながら、2021年には活動20周年を迎える。

同年12月25日、クリスマスには、『20周年・失神天国』と題した20周年記念イベントも開催された。
今回はそんなライブの様子を紹介したい。




・ライブ動画



1曲目『お前一番星』から、切れ味の鋭い演奏とレトロなメロディー・コーラス・サウンドに一瞬でトリップ。

タイムスリップしてしまったかのように、その世界観の中に没入させられる。


2曲目はメロディックなギターフレーズとメロディーラインのリンクが耳に残る『ハートにピットイン』。

爽快感とグループサウンズならではの中毒性の両方を同時に感じられるそのバンドサウンド、そして思わず真似したくなる振りもあって、会場のボルテージはさらに増していく。


そして続く3曲目、『二人はダイヤモンド』。ガレージロックさながらの歪んだギターサウンドと抜群のノリで、イントロから熱量を高める。

そこからの美しいサビのメロディーラインに、やられてしまう。

かっこよくて楽しくて、さらにぐっとくるというライブ映え抜群の1曲が、「このライブは良いライブ」だと確信させてくれるのだ。


脳腫瘍からの復活後も、コロナ禍で思うように活動が展開できなかったという彼ら。

2021年になっても、ライブは10本ほどしかできていなかった。しかし年末、最後にこのイベントを開催。

昔からのファンも多く、メモリアルな雰囲気もあったこのステージは、間違いなく熱いものになっている。




Vo.傷彦は、このライブについて綴ったブログの最後をこんな言葉で締めている。
「さあ、次の10年だ。ともに行こう。」


今の時代はなかなか難しい時代だと思う。未来が見えづらくなっている人も多々いるかもしれない。

でも彼らと一緒にまた10年歩いていけるならば、悪くないだろう。そう思う人もきっと、たくさんいるはずだ。