2022年1月22日より活動をスタートした歌い手、アール君。


もともとはバンドでドラマーとして活動。フェスへの出演や全国ツアーを開催するなど精力的な活動をしていたが、腱鞘炎を患ってしまいドラムを叩くことが困難になり、バンドを脱退。


しかしそこでのファンの方も多かったので、「その人たちに向けて何かしらの活動をしたい」という思いがあり、歌ってみた動画でも出してみようかなと思いたち歌い手としての活動を開始させた。


以前からボカロ文化に興味があり、面白いとは思っていたということも、歌い手活動を始めた理由の一つ。そんな歌い手としての活動については、「配信によってコメントをもらいながらコミュニケーションが取れること」などに、バンドとはまた違った楽しさを感じている。


現在は動画の投稿がメインだが、ミックス師としても活動。自身の経験も活かしながら、他の新人歌い手やVTuberたちからの依頼を受け付けている。




・晩餐歌/tuki. -cover-



「自分なりに本家の表現したいものを汲み取って本家のイメージを崩すことなく可能な限り寄せていくスタンスで歌っている」。そんな風にコメントをくれた1作『晩餐歌』のカバー。


その言葉通り、過度に真似をしている感じはないものの、なんとも切ない空気感が原曲と確かにリンクする。それでいて温かみや優しさのようなものはより発揮されているように感じられて、本家とはまた異なる魅力も感じられる。


ファルセットの美しさなど、シンプルな歌唱力をとってみても魅力的で、きっと多くの人が楽しめるカバーだといえるだろう。



・カワイイ姪っ子とブルーアンビエンス歌ってみた!!!



「愛しい姪っ子と歌った作品。1年ぶりに一緒に歌ったらハモりを取れるようになっていて成長に驚いた。カラオケの採点では98点も取れる才能の持ち主」と、本人もデレデレの様子で振り返る、姪っ子さんとの『ブルーアンビエンス』の歌ってみた動画。


溌剌とした雰囲気でありながらどこか大人びた抜け感も覚える姪っ子さんの歌声と、高音にハリがあり力強く響き渡るアール君の歌声は、絶妙な相性で混ざり合う。そんな相性の良さもさることながら何より、歌声の端々から2人が楽しそうに歌っているのが伝わるのがたまらない。


楽しそうな2人の表情が自然と浮かび上がり、聴いている方も笑顔になってしまう。音楽っていいもんだなということを改めて教えてもらえる歌ってみた動画だ。


・私は最強 /Ado -cover-



「『歌い手甲子園』というイベントに『西軍』として参加した際に発表した作品。過去一番反応が大きく、SNSでは自己最多のいいねも付いた」と話す作品『私は最強』のカバー。


この作品ではなんといってもその高音の美しさと力強さが際立っているといえるだろう。ファルセットを駆使しながら届けられるその高音が美しくて惹きつけられ、かと思えばAdo特有ともいえるがなり感を覚えるようなパートも多々あり、その美しさとのギャップにも驚かされる。


そんな表現力の振り幅の広さにハマってしまうという人も多いのではないだろうか。たくさんの人を惹きつけるのも納得の1作。



「今後は打ち込みも勉強して作品に活かしていきたい。その他にも歌い手活動にかかわる全てを自分の手でやりたいので、その環境を整えたいと思っている」と今後の展開について話す彼。


さらに「自分には目立つ個性がないことが個性だと思っている。自分らしさを出すというよりも、本家の感情を汲み取っていきたいというこだわりがある。自分のあとに本家を聴いたら違和感がないようにイメージを近づけていくこと。今後もそれを続けていきたい」と自己分析をしながら言葉を加えてくれた。


その歌声の美しさや表現力は間違いなく魅力的で、この先に楽しみに出来ることもたくさんある。追いかけない理由がないシンガーだ。