ヘンショクリュウ(変色竜/HEMP SHOCK CREW)は、
“新しい日本の民族音楽”を作るべく邁進するちょっと変わったバンド。
2014年12月結成。下北沢GARAGEに拠点を置いて活動中。
ユニバーサル/EMIの新人発掘開発部であるGreat Hunting主催オーディション
“BAND ON THE RUN”にて全国3000組の中から選ばれ優勝。
2015年9月に亀田誠治プロデュースのもとデビュー。一発目ミニ作『NIPPOP』を発表した。
2016年に入ると次回作のためにクラウド・ファンディングを実施、達成率120%を超える。
それにより一発目フル作『JAHSCO』がリリースされる。その後、FUJIROCK FESTIVAL’17に出演。
2018年から初の自主ライブ企画をスタートし、ソールドアウトを果たすなど、徐々に活動の規模を拡大。
2019年にシングル「HEARTS/MYLORD」をドロップ。
2020年はコロナ禍の影響により活動の自粛を余儀なくされたうえに
ギタリストが脱退する事態となってしまったが、2021年にメンバーを一新。
エクスペリメンタル・ポップ・バンドSASORIのギタリストであり、
メイン・コンポーザーである真都永浩士(マツナガ・コーヂ)が加入し、
ベース・ヴォーカル/メイン・コンポーザーの萩原慈悲之(ハギハラ・ヂーノ)、
ドラマー/サンプラーの多華橋喜吉(タカハシ・キキチ)と合わせて現編成となる。
そして、2021年3月31日に新体制初となるシングル曲『口は災いの元』をドロップ。
現在は月に2曲ほどのシングル曲をコンスタントにリリースしている。
・ヘンショクリュウ HEMP SHOCK CREW “KEMONO”(Official Music Video)
ライブでは定番曲という同曲は、MVだけ先行で配信していた楽曲だ。
ファンからの待望の声に応え、2021年7月7日にとうとう配信リリースとなった。
作詞作曲は萩原慈悲之(ハギハラ・ヂーノ)が担当している。
萩原が音楽を作る上で大切にしている、大きな3つの影響・要素がある。
それが、彼がもっとも影響を受けたミュージシャンである「椎名林檎イズムの世界観」、
外国人である母の影響があるという「HIPHOPをはじめとしたブラックミュージックのリズム」、
「ガレージロック・グランジといったサウンド面でのロックの要素」だ。
リフレインされる印象的なリフやギターやベースのサウンドにはグランジの要素が感じられる。
ビートも途中でトラップビートっぽくなるが、しかしグランジの要素は残されたまま。
そのロックでもありHIPHOPでもあるクールなサウンドは新感覚を与え、一聴で聴く者を惹きつける。
それでいて歌の世界観には椎名林檎イズムがある。
帰国子女である萩原は、母国語は日本語ではなく、あとから日本語を学んだ。
それゆえに日本語や日本を俯瞰してみており、「その良さも日本人より際立って感じられている気がする」
「日本語でしか表現できないことがある」と話す。
そんな“ならでは”の感覚の日本語を大切にしているところも椎名林檎イズムに繋がっているといえるだろう。
・燃え上がれ、闘争心
「ヘンショクリュウではずっとJ-POPを作ってきたつもりだったが、
どうやら世間の認識のJ-POPとずれがあるとあるときから気づいた(笑)」と笑う彼。
「そこで、自分の中でのJ-POPを改めて作ろう!と思って作った」というのがこの楽曲
『燃え上がれ、闘争心』だ。
J-POPには、イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏…といった雛型があるといえる。
この楽曲を始めと彼の楽曲ではその流れを取り入れ、セクションごとの役割を作っている。
ビートはずっとHIP-HOPであり、ベースとギターのユニゾンに歪んだ音など、
そのサウンドには彼らの色が濃く出ている。
でも聞いた人はきっとどこか「日本の歌謡曲っぽい」と思うだろう。
それを狙ってやっているあたりに、クオリティの高さを感じる。
「日本で音楽をやるからには、日本らしいことをやるべきだ」
「日本人にしかできない表現を大切に」という考えを持つ萩原。
「決意している瞬間。決意にたどり着くのにどんな想いがあるのか」を、
一言で表すのではなく、日本語ならではの奥ゆかしい、
多様な表現を用いて描かれる歌詞にも、まさにそんな考えが反映されている。
彼はこの楽曲に対して
「歌詞や和声、旋律という部分において、現時点での最高傑作だと思っている」
という。それも頷ける1曲だ。
・BREAKN
2021年6月2日に配信リリースとなった楽曲『BREAKN』。
レコーディングした演奏をサンプリングしてループさせていることによって
曲の中毒性、かつ心地の良いビートを作り出している1曲。
その音はもちろんのこと、「元々は遊びで好きな曲を作ろうと思った」
というところから始まっているのも、「HIP-HOPの様式美」を感じさせる。
冒頭だけ聞いていると、軽やかなノリのHIPHOPが始まっていきそうだが、
その実鳴らされているのはもっとディープなノリだ。
じんわりと染められていくようなリフとコーラスによって、
いつの間にか侵食されていく。
ディープな雰囲気にどっぷりと浸かれるこの楽曲は、
部屋を暗めに設定して、お酒でも嗜みながら聞きたくなる。
今後の活動については、「これからも自分たちのペースで音楽を追求しながら、
活動拠点としている下北沢GARAGEから生で発信し、作品のリリースを続けていく」と話してくれた。
また、「以前出演したこともある、FUJIROCKのステージでまた演奏をしたい」という思いも明かす。
その音のクオリティやオリジナリティに疑いの余地はなく、実際に改めてFUJIROCKのステージに立つ日も、
容易に想像できる。
今後も注目しておいて損はないどころか、注目しておかないと損をするバンドだといっても過言ではないだろう。
【Twitter】
https://twitter.com/h_s_dragon
【Instagram】
https://www.instagram.com/hempshockcrew/
【リリース情報】
予約受付フォーム
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