現代の東京ロックシーンど真ん中を、どこか懐かしくも新しい、
新世代のガレージ・サウンドで駆け抜けるスリーピースバンド、
「ザ・ハイマーツ」を紹介しよう。
現在のメンバーはSuzu(Gt/Vo)、Haruna(Ba)の2人。
2013年に結成されたザ・ハイマーツは東京ガレージシーンからキャリアをスタートさせ、
2015年に1stアルバム「EARLY RECORDINGS」がリリースされ話題になったのは記憶に新しい。
その後も着実に実績を重ねた結果、2019年にはサリー久保田氏(ex.ザ・ファントムギフト)
プロデュースによるGSファンには夢のリリースとなった1stシングル
「あなたが欲しいの(I Want You Bad)」は初回盤が完売し、再プレスされる程のヒットとなる。
直後に海外レーベルより2ndシングル「Hey Boy」が出たときは、
あのイギリスの音楽誌「Shingdig!」で称賛される。
その後、初の海外ツアーとしてアメリカのBurger Boogaloo
(なんとトリはThe Jesus and Mary Chain)に出演、
2020年にはタワーレコード日本上陸40周年記念ライブで
日本ロック界のレジェンド、シーナ&ロケッツとも共演を果たす。
近年ではジャンルを越え、東京ロックシーンで幅広く活躍している。
2020年12月には世界的ローブローアーティストRockin’ Jelly Bean氏ご本人熱望のもと、
EROSTIKA16周年作品であり、フェイク映画プロジェクトである「SUKEBAN BABY」の
テーマソングとして異例でリリースされた3rdシングル「恋はもう............(It's All Over Now)」は
瞬殺でソールドアウトしたのは本人達も驚いた。
結成から8年、ブレることのないハイマーツの音楽性を作り出した
最初のきっかけは、Gt/VoのSuzuが高校時代に東京ガレージイベントの名門、
「Back From The Grave Returns」に訪れ、60’sガレージパンク/グループ・サウンズに出会い、
「レコードで踊るのも楽しいけど、自分でもこんな音楽を作ってみたい!」と思ったこと。
近年はガレージの枠を超え、独自のスタイルを追求して表現の幅を広げており、
今後さらなる進化が期待される、ある意味で今では貴重ともいえるほど正統派の”ロック”バンドだ。
・ザ・ハイマーツ - あなたが欲しいの(The Highmarts - I Want You Bad)
2019年リリースの1stシングルA面「あなたが欲しいの」は、
ライブでも定番のザ・ハイマーツの代表曲。
メンバー自身の憧れの存在でもあるサリー久保田氏をプロデューサーに迎え
アレンジされたことで、既存のオリジナル曲がさらに進化した音源に仕上がっている、
令和らしからぬ爆音のアナログ盤は必聴!
歌詞は日本語詞であることにこだわりつつ、
言葉のリズムや耳馴染みのよさを意識して
「日本語でやる、ロック」としての美学を追求したそう。
グループ・サウンズ好きにはおなじみのあのジャケット、
あのイントロのオマージュから感じられる60sロックへの拘りと、
それでいて新しいサウンドは、ティーンから大人まで全てのロック好きにオススメしたい。
・The Highmarts/ 恋はもう…………(It's All Over Now) Live at Shimokitazawa Basement Bar 11/7/21
2021年、Rockin’Jelly Bean氏のレーベルEROSTIKAからリリースされた最新作
「恋はもう............(It's All Over Now)」の貴重なライブ映像。
ダイナミックなリズム展開と、どこか切なく耳に残るメロディーが印象的で、
一度聴いたら引き込まれてしまうこと間違いなし。
生粋のライブバンドとして、ライブハウスを中心に活動してきたザ・ハイマーツ。
「女性だから、若いから、だけではなく、シンプルにロックバンドとしてのあるべき姿」を
追求し続けており、このライブ映像ではそんな彼女たちの真骨頂を熱量たっぷりに味わうことができる。
演奏や衣装、佇まいまで、ストレートに「かっこいい」と評したくなるステージに注目だ。
ぜひ足を運んで、ザ・ハイマーツのライブの魅力を直接体感してほしい。
近い将来、待望のニューアルバムのリリースが期待されるザ・ハイマーツ。
コロナ禍の影響が落ち着いたら真っ先に海外ツアーを決行する、と意気揚々で頼もしい限りだ。
アーティストとして、ライブバンドとしてさらに勢いを増していく彼女達のこれからに期待が高まる。
「これからの日本のロックシーンを背負っていってくれる」、
そんな期待を持たせてくれる彼女達から、ますます目が離せない。
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