名古屋の街角に独り佇み、サックスを吹く謎の侍。

その名も、サックス侍。

「名古屋の動くパワースポット」と呼ぶ人も。


サックスの入り口は吹奏楽部等ではなく、中学生の時に

ケニーGのCDを手にした時に衝撃を受けて始めようと思ったとのこと。

それから「いつかは演奏してみたい」と思い続け、

大学に入りアルバイトで必死に貯めてようやく購入。

独学でサックスを始めた。


若いうちに結婚して活動できなくなったが、

育児からも手が離れたので活発に活動できるように。

改めて、ストリートより音楽を発信中。




・名古屋で話題?「サックス侍」って何者?[紹介ムービー]



そのタイトル通り、「サックス侍とは何者なのか」ということについての紹介動画。


侍の街・名古屋に現れた“ひとりの侍”。彼は、人々の流行り病の憂鬱を、音楽の力で斬り捨てる。

そんな自身のストーリーの紹介だけではなく、その演奏を聴いた人がツイッター上に投稿した感想なども

あわせて紹介されていたり、モーショングラフィックによってシネマチックに創り上げられていたりと、

紹介動画とはいえども見応えは抜群。


その音楽に、「不安や悲しみ」を斬り払われたいと思う人も多いだろう。

・名古屋の癒し☃️ サックス侍さん『雪の華 / 中島美嘉』サックス侍 栄三越前路上ライブ



こちらは実際の、名古屋の栄での演奏動画。先の紹介動画からも分かる通り、

その音は「コロナでお出かけできない中で、頑張っている人を応援したかった」

という思いで鳴らされており、路上ライブでは演奏を聴いて泣いている人もいるという。


それは、最初の一音を聴けばすぐに理解できる。

演奏されているのは中島美嘉の『雪の華』だが、

それを鳴らすサックスの音色が、とにかく尋常じゃないほどに澄んでいるのだ。


伸びやかで透明なその音色は、雪の華の持つ

美しいメロディーラインをさらに引き立て、自然と涙腺を緩める。

辛いことや嫌なこと、ストレスになっていることが自然と吹き飛ばされる演奏だ。


こうしたストリートでの演奏では、基本的にその場では話しかけられず、

後にオンラインでリアクションをもらうことが多いという。

シャイな方が多いという県民性が出ているのかも?と自身では話していたが、

深く聞き入って余韻が残っているから話しかけに行くに至らないという事も多分にあるだろう。


ポリシーは「演奏で感動していただくこと」。


そこには先述の通り、「この状況下で大変な思いをされている方が多いと思うので、

そういった人達を応援したい」という思いがある。

活動を通しての目標も、“音楽を通じて周りを癒せるようなアーティストになること”だ。


そんな彼は今後、「名古屋市の公式ストリートミュージシャンになって、

活動の幅を増やして人の役に立てればと考えている」とのこと。


「現在、名古屋の動くパワースポットと言われているので、名古屋の観光地的な存在として

認知されて、名古屋に訪れるきっかけになれたら嬉しい」とも話してくれた。


そうして、名古屋の人も、そこを訪れる人も、その音楽を通じて心に灯りをともす。