2015年に長野県で結成されたデスメタルバンド、INVICTUS。

スラッシュメタルに源流を持つリフワークとシュレッド、90’sデスメタルから強く影響された楽曲スタイルを特徴とする。

2016年に韓国のブルータルデスメタルバンド”Fecundation”とスプリットをリリース。
国内で精力的にライブを行い、韓国、中国、タイでのライブも行う。
2020年には1stアルバム『The Catacombs of Fear』を発表した。




・INVICTUS - "Sinkhole of Ghouls【屍食鬼の陥没孔】"



「バンド結成のかなり初期の方に作ったスラッシュメタルライクな楽曲で、思い入れがあります。

Slayer感があると言われますがMalevolent Creationぽいかなと作った当時は考えていました」と話す楽曲。


激しく重たく、それでいてスピーディーに刻むギターとべ―スに、どこかインダストリアルな響きを聞かせるドラミング。

それらがうねりをあげながら混ざり合い、重厚な世界観を描き上げる。

その圧倒的な音の厚み、そして勢いには、日常でのストレスや嫌な出来事などを吹き飛ばす力があるように思える。

聴いていると、自然とすっきりした気持ちになれる楽曲だ。


そんな同曲は、「このPVとアルバム収録のバージョンはかなり違いがあるので是非聴き比べて欲しいです」という言葉通り、

同じ楽曲で異なるバージョンがある楽曲となっている。

実際に、PV・音源・サブスク音源と、いろいろ聞き比べてみるのがおすすめだ。



・INVICTUS-" The Catacombs of Fear"【恐怖の地下墓地-LIVE-】



こちらも同じく、バンド結成のかなり初期の方に作ったという楽曲。

「デスメタル然としたリフと展開にこだわっていて、気に入っている曲」だとも話してくれた。

複雑怪奇な構成や音の作りで混沌を生み出すというよりも、シンプルな音のかっこよさや厚みにやられる、

ストレートな質感の1曲。


とはいえもちろん終始抑揚なく音を鳴らし続けているというわけでは全くなく、後半の展開部分は自分たちでも

「上手く曲のフックになったと思います笑 Pestilenceや後期Deathっぽい意識で展開を作りました。注目して聴いて欲しい」

という仕上がりに。

キャッチーさも感じられるので、キャッチーなデスメタルが好きな人はもちろんのこと、

その界隈の音楽にあまり触れてきていないという人にもおすすめできる。


そんなこの楽曲は、「ライブの締めでやる曲」だという。

だから「ライブ映像となっているので、あわせて楽しんでいただければ幸いです」

とのコメントをもらっているこの映像から、ライブのラストの雰囲気を味わえる。



・INVICTUS - Necrocrypt (Official Video)



「わかりやすい展開ですがギターリフに一癖ある曲です。アルバムの中だとかなりメロディアスなソロを弾いています。

Ralph Santolla氏やJames Murphy氏、Alex Skolnick氏のファンなので彼らのようなメロディとシュレッドが上手く混ざった

ソロが弾きたかった。そこも聴きどころかなと思います」という楽曲『Necrocrypt』。

2020年リリースの1stアルバム『The Catacombs of Fear』収録曲。


疾走感抜群でありながらも、当然のように高い攻撃力と破壊力を聞かせるバンドサウンドに、叩みかけるようなギターリフ。

そんなどうしたって頭を振りたくなるようなサウンドに終始トリップさせられる1曲だ。

かと思えば、まるで天界と地下深くを繋ぎ合わせるかのような、言葉通りのメロディアスなソロを聞かせ、

視界が開けるようにハッと引き戻される。


そのハッとする感覚を是非味わっていただきたい。

きっとその音に神々しさすら感じるはずだ。




「コロナ禍では平均すると月1回から2回のペースでライブしている。

活動のペースは上げたいが現状ではそれを続けていきたい」という彼ら。

またその活動を通しての目標として「長野のシーンでメタルをたやさない様にしたい」

「作品として何年も聞いてもらえるものを作りたい」とも話してくれた。


国内外に響く、その重たく攻撃的でありながらも耳に残るサウンドは、

この先長く聴かれ続けていっても全く不思議はない。

この機会にまずは是非ライブで、その音を体感していただきたい。

きっと圧倒されることだろう。