"OSAKA REVIVAL POP"を掲げ活動中の4人組新鋭バンド、DeNeel(デニール)。

2017年、大阪にて結成。


"OSAKA REVIVAL POP"とは、日本特有の歌謡曲などのどこか懐かしさを覚えるサウンドを含みつつも、それを自分たちらしいモダンなサウンドにアップデートさせたもの。いうなれば、ネオ歌謡曲感のある独自の音楽ジャンル。


2019年からは拠点を東京に移し、さらに活動の幅を広げている。




・DeNeel - 煙 (Official Music Video)



2022年4月20日に公開された作品『煙』。同日にリリースされた2nd mini album『SYMBOL』収録曲だ。

彼らにとっての最新曲となる同曲は、「もともとは2年前ぐらいにメンバーが遊びで録ったセッションがデータとして残っていて、それを元に作った楽曲」だという。


「すぐに消えてしまい、すぐに見えなくなってしまうが、たしかに存在はしているというところと、かすかな希望を歌うこの曲のイメージがマッチした」というところから『煙』と題打たれた。


メロディーラインには歌謡曲的な懐かしさが感じられるが、サウンドは間違いなくモダン。鋭利であり、現代的であり、お洒落さも香る。しかし確かに感情的で、メロディーラインの物語性を壊さない。それはまさに、"OSAKA REVIVAL POP"というべきもの。


新しさと懐かしさを同時に感じられる、彼らの魅力が伝わる楽曲だ。

MVでは少しダークな印象の映像にもチャレンジしているので、是非MVも合わせて見ていただきたい。


・DeNeel - 百鬼夜行(Official Lyric Video)



同じく2nd mini album『SYMBOL』収録曲『百鬼夜行』。


「百鬼夜行という単語のイメージから『ずん…ずん…』とおどろおどろしく進行していくようなテンポ感が連想され、冒頭の機械的な音の構成も含めて楽曲を作っている」と話してくれた1曲だ。


やはりメロディーラインには情緒が溢れ、それと百鬼夜行的な新軍感が上手く混ざり合う。ダークな雰囲気でありながらも思わず歌いたくなるようなキャッチーさと、サウンドで持っていかれるカッコよさを兼ね備えているので、J-POP好きからオルタナティブロック好きまで、幅広く突き刺さることだろう。

リリックビデオは渋谷のスクランブル交差点を撮影。「多くの人間が行き交う様子や、中には“死んだように歩いている”ような人もいて、そういった部分もテーマに合うのでは?」ということで、決定したそうだ。モノクロで描かれている世界観もまた、サウンドとマッチしているので、こちらも必見だ。




ちなみに、ここで取り上げてきた2曲が収録されているアルバム『SYMBOL』もまた、是非聴いていただきたい作品だ。自分たちでも「今回の作品は“デニールといえばこんな感じだよね”と思ってもらえるような、名刺代わりの1枚に仕上がっている」と話す、まさに“SYMBOL”的な作品となっている。


お洒落で踊れるような楽曲もあれば、ディープに聴かせるような楽曲があったり、ロック色が強い鋭いバンドサウンドが光る楽曲があったりと、バラエティに富んだ作品でもあるので、がっつり聴き込んでも飽きることはないだろう。


そんな作品をリリースした彼らに今後の目標を尋ねてみると、「ゆくゆくはワンマンライブを実施したい。300人を“パッツパツ”に埋めたい」と答えてくれた。
彼らであれば、それも決して叶わない話ではないだろう。むしろ近い将来実現することの方が、想像しやすい。


いずれにせよ、要注目のバンドであることは確かだ。